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世界の女性たちの平穏を願って

3月8日は、国際女性デー(La Giornata internazionale della donna, Giornata internazionale dei diritti delle donne)。
イタリアでは、俗称として、Festa della donna(フェスタ・デッラ・ドンナ/女性の日)とも呼ばれ、公の場でもその呼称で記されていることは多いものの、祭や休日の意味のFestaというよりは、女性のおかれる状況、権利、男女同権、女性蔑視、女性に対する暴力などについて考える日ということになっている。

フェスタ・デッラ・ドンナ/女性の日についてわたしが知ったのは、日本でイタリア語を勉強し始めてからだった。
実際にはお祭の意味ではないとはいえ、イタリアでは、感謝や愛情の気持ちを込めて男性から女性へ、または、女性同士でミモザの花を贈ってお祝いしたり、「Auguri/アウグーリ!(おめでとう!)」と言い合ったり、女性同士で外食や食事会をする慣習もある。
花屋だけではなく、街中にはミモザ売りの人も現れれたりする。その日にたまたま日本からいらした女性の方たちと一緒に歩いていた際に、通りがかりのシニアぐらいの男性(ミモザ売りの方ではなくて、わざわざ買ってくれたもののようだった)がミモザを「これ、どうぞ」と渡してくれたこともあった。
この慣習に焦点を当てると、女性としては素敵な日のようにも思われる。

ただ、肝心なことは、やはり、冒頭に記したことになり、今日の国際女性デー/女性の日の機会に合わせて、ゼネストが行われている。
このストライキの理由としては、性別間の暴力への闘い、最低賃金についての要望、男女同権、同等賃金などがあげられていて、公共交通機関・教育機関・保健機関などや、その他各種労働組合に関わる業種で滞りが予測されている。

一般的に、イタリア人男性はフェミニストの印象を与えているようにも思われるが、ニュースではFemminicidio(フェミニチーディオ/フェミサイド)が深刻な問題として目立ち、その多くはパートナー・配偶者・元パートナーのケースが多いとのこと。その中には、別の国籍の在住者も含まれている。
国としても緊急対応を迫られており、メディアで女性に対する暴力に関するディベート番組や調査(街頭インタビュー)などもよく目にすれば、CMでも暴力(身体的なものだけではなく、精神的、言語的なものも含め)やストーキングの被害者への救済ダイヤル(1522)へのアクセスを呼び掛けるものが、今年になって流れるようになった。
この救済ダイヤルについては、昨年の「女性に対する暴力撤廃の国際デー」の11月25日前後のスーパーのレシートではじめて目にして、こういうところでもアナウンスしているのかと驚いたこともあった。

この1日だけが特別なのではなくて、女性の置かれる状況に思いをはせなくてもよい日を願う。

ミモザは、早い時季で12月後半から咲いている木もあり、この近辺では3月8日には色あせているので、綺麗な見頃の時季に前もって写真を確保することにしています☆

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