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川と暮らしている人たちの街

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一枚の写真が、ずっと心に残っています。

一人の男性が、川に浸かって祈りを捧げています。

その奥には、人がたくさん乗った小舟が水面を漂っています。

これは、インドに旅行に行ったときに、バラナシという街で撮った写真です。時刻は夕方の頃だったと思います。空気はむっとして暑かったのですが、なんとなく物寂しい雰囲気と、広大な川に圧倒されました。

毎週月曜日には、旅の記録を書いています。

男性が小舟に関係しているわけではなさそうですが、いま考えると、小舟では「葬い」が行われていたのではないかと思います。川は、インドで聖なる川として考えられているガンジス川で、そこでは日々の沐浴だけでなく、死者を流す(火葬)こともされているようでした。

ガンジス川沿いにある町として、インドらしい風景が見られる町、バラナシに旅したのは8年前のことでした。

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エアインディアの機内食は、とても美味しい・・と噂どおりの、カシューナッツのカレーでした。インドでは、バラナシのほかに、ニューデリーなども観光しました。国内線のLCC、その名も「スパイスジェット」に乗ってバラナシへ。

空港から程なくして、ガンジス川沿いのホテルに到着しました。慌てて荷物を置いて、カメラと共に散歩へ。その時に撮ったのが、冒頭の写真でした。

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夜の風景・・アルティと呼ばれているお祈りの儀式でした。お経をあげ、炎を操って踊り、そして最後はみんなでくるくる回る(その時の様子がこちら↓でした)。賑やかな音楽が鳴り、歓声が響く、いわゆる「心静かに、お祈りする」雰囲気を想像していた僕には、とても衝撃的な場面でした。

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翌朝、ガンジス川のサンライズクルーズへ。かっこよく言いましたが予約などしていなくて、早起きして、近くにいたボート乗りに声をかけて、船を出してもらうという、なかなかにチャレンジングなことをしてしまいました(笑)

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太陽は反対側から上っていたのですが、この川側からみる街並みの、美しいこと。整然とした美しさではなく、日が上ってくる光が、命の始まりを告げているようで、この”人が作ったツギハギ”のような街並みには、いくつもの命があることを見せてくれるようでした。

その反面、ボート乗りへのチップがかなりかさむのではないかという、しょうもない気持ちが湧いてきて、不安でもありました(笑)

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ガートと呼ばれる岸には、朝日を浴びながら沐浴をしようとする信徒たちが集まっていました・・。時々、観光客らしい姿もあり、日本人の学生2人がパンツ一枚で、真っ白な肌を晒していました。

クルーズの後、僕もガンジス川に入ってみました。と言っても、膝下だけでしたが・・。濁っていたので、足元がおぼつかないし、川に入ったあとお腹を下したり、肌がボロボロになったという話を聞いていたので、怖くもありました。でも、この機会を逃すともう入れないと思い、意を決して。

水はとてもぬるく、匂いはありませんでした。流れを感じられるほど速く流れていないこともあり、目線が水面に近くなると、とても穏やかな気持ちになりました。

川から出ると、すぐにホテルの部屋に戻り足を洗いました。おかげで、何ともなく初ガンジスを終えることができました。

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バラナシ最終日、朝の散歩をしていたら、視線を感じました。それは一人の男の子でした。きっと肌の色も違うし、カメラを下げていたのが気になったのかも知れません。カメラを向けると、ニコリとしてくれました。

インド旅行のために、初めての一眼レフを買って持っていっていたのですが、カメラを向けると思いのほか笑顔になってくれる人が多くて、とても幸せでした。

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アルティのお祈りを見ている時も、後ろに座っていた子どもたちが「撮って撮って!」と肩を叩いてきたり↑、カフェで朝ごはん食べていたら、大学生に「フォトグラファー?」って声かけられたりして。

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帰りの便もエアインディア・・美味しいカレーでしたが、インド道中がほぼ全てカレーだったので、蓋を開けて笑ってしまいました。飛行機を降りて、ラーメン屋に直行したのもいい思い出です(笑)

川が暮らしのそばにある方、多いのではないかと思います。これから出水期と呼ばれる雨の多い時期になります・・自然なのだから、制御できないのかもしれませんし、どうにもならないこともあるけれど、川と生きることを考えるきっかけを、あの写真は思い起こさせるのです。

一枚の写真が、ずっと心に残っています。

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バラナシの川沿いの街並みから、サムネイルも切り取ったような仕上がり。infocusさんありがとうございました!雨季と乾期で景色が変わる川沿いの街、また行きたいなぁ・・。



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