いい歯の日
11月は記念日が多そうだ。語呂合わせで、まずは「いい(良い)」と使えるから。
それに日にちの数字を合わせて言葉にすれば、いい〇〇の日」になる。
11月8日は、いい歯の日である。そんな日とは知らず、その日の2週間前に歯医者で予約を入れていた。定期検診の2回目、一般的には歯の表面磨きをする回である。
近所の歯医者は、僕たちが引っ越してきたのと同じくらいのタイミングで、開業していた。駅前にできた歯医者にホッとしたものだ。
僕は、妻がいうところの「歯があまり強くない」。虫歯になりやすいというか、いつまで通っているの?というくらい長くかかる。僕は普通だと思っていたが、大丈夫?と言われ気がついた。お金だってかなりかかっていた。
せっかく治っても、次の定期検診で虫歯が発見されて治療となり、それを飛び飛びでやるので半年くらいかかってしまうのだ。
その歯医者では、メンテナンスにかなり力を入れてくれていた。歯磨きのやり方を教わり、汚れのつき具合を数値化してくれる。
最初にその数値を出した時、おそらく仕事帰りで歯磨きもほとんどせず向かったこともあるが、汚れの残り具合は75%だった。
その数字がどんな意味なのか分からなかったのだが、歯科衛生士さんはなかなか緊迫感のある伝え方をしてくれた。
「これだと歯周病も虫歯も簡単にできます」
もともと虫歯になりがちな僕は、歯磨きを念入りにするようになった。フロスや歯間ブラシを使うようになった。
いつでも同じように磨き続けることは難しく、ついサボっては「このあたり磨けてません」と何度も言われたし、定期検診のたびに歯磨き指導はある。
でも、定期検診で虫歯が見つかることは無くなった。
そして、件の“いい歯の日”の診察の時、歯の汚れに色をつけて残り具合を数値化した。診察前に歯を磨くこともできたし、それまでの数日間もきちんと磨けていたはずだった。
結果は、20%だった。
衛生士さんは「これはいいですね。国際的な指標でここまで磨けると、歯周病になりにくいと言われています。」と褒めてくださったのだ。
職場に歯科医師がいた時(保健所が職場だったこともある)、おすすめの歯磨き粉を聞いたことがあったが「なんでもいいのよ」と言われてしまったことがあった。
確かに、歯磨き粉を変えても、磨き方が変わらなければ綺麗にならないのかも知れない。
歯医者での指導で、歯をひとつひとつ磨く時間が短いと言われ、驚いたことがあった。歯の一本一本まで意識していなかったからだ。
夜の時間帯だけだが、一本一本磨くような気持ちで磨いている。ある程度磨くと、歯や歯茎からキュッキュッと音がしてくる。
慣れないうちはとても長く感じた歯磨き時間も、今では部屋を掃除しているかのように汚れを落とし切ることに注力し、あっという間に終わってしまう気がする。
いい歯ですね、と言われることはないと思っていたが、まだチャンスはあるかも知れない。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました! サポートは、僕だけでなく家族で喜びます!