選書運
ときどき、読み始めると止まらない作品に出会うことがある。食事も、トイレも、眠るのも、きみと話すのも忘れて、ページを繰る。
季節を問わないから、いつの間にか寒くて風邪を引いてしまうこともあったし、電車を乗り過ごすことも当たり前。
現実逃避どころか、仮想現実に没入して帰ってこられない、そんな感じなんだ。
でも、同じ作家さんが書いたほかの作品を読んでみても、ニ度と同じ感情は沸いてこない。
一途に読み通す、生一本の読み手。
笑いながら、きみはちょっと難しい言葉を使った。北海道の"るるぶ"を見るフリをしながら、きみがつぶやく。
ひたすらに見つめられて、その本が羨ましいよ。
きみは、拗ねていた。
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