かみさまの森
飛行機と船で、およそ半日。さらに、翌日の早朝からの登山3時間余り。太古の命が目の前に姿を現したとき、なぜか安堵していました。雨に煙る森の中で、自分の呼吸と雨音だけが聞こえていました。
屋久島の自然、その象徴でもある縄文杉への旅は、憧れのひとつ。世界遺産を目の当たりにするという幸せだけでなく、緑深い神秘的な森を歩くと、呼吸とともに体が浄化されるように感じるのです。
速足で登ってきたせいか、縄文杉を仰ぎ見るための展望台には、僕らのほかには誰もおらず静かでした。やっと出会えた縄文杉は、大きな神様のよう。ずっとそこにいたことが、奇跡のようにも、当たり前のようにも感じました。
逢えて良かった、ありがとうございました。そんなことをつぶやいた記憶があります。
雨に濡れる緑の森、自然の営みの強さ、心細し自然を全身で浴びたような旅でした。友人と行った島は、瑞々しい島でした。
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