『変える技術、考える技術』/高松 智史 (著)
元BCG高松さんの本です。
アナログの智慧、新時代のビジネスへの架け橋
高松智史氏の『変える技術、考える技術』は、現代のビジネス書とは異なる視点を提供しています。この本は新たな発見も多いと感じました。
アナログなテクニックの重要性
高松氏が描くBCGのカルチャーや人々、建物に関するエピソードは、コンサルにいた身としては懐かしいです。Vコーンと方眼ノートめっちゃ使いやすいんですよ。
アナログなテクニックの重要性を示しています。「先輩に好かれる、後輩に奢る」という考え方は、人間関係の構築がビジネスに与える影響を浮き彫りにします。そして、奢られた際の「ご馳走様でした」のマナーは、現代のコミュニケーションにも通じる素晴らしいアイデアです。
相手の反応から意図を読み取る洞察
アドバイスを提供する際の相手の反応から意図を読み取るアプローチは、リーダーシップスキルの向上に貢献する貴重なヒントです。相手の反応が示すものを捉える力は、チームの動機付けや効果的なコミュニケーションの鍵となるでしょう。
アドバイスをしたのに「参考になります」「そうなんですよ」っていう人は本当に信じられないですよね。
枠にとらわれない発想の重要性
高松氏の提案する枠にとらわれない発想の重要性には共感します。フレームワークやMECEは優れたツールである一方で、柔軟な思考を阻害することもあります。新たなアイデアの萌芽を抑えずに、実務に適したアプローチを取ることの大切さを理解しました。
効果的な議事録作成法の提案
特に興味深かったのは、議事録の作成法です。高松氏が提案する1から7までのステップは、会議の成果を具体的なアクションに結び付けるための実践的な方法です。今の会社では議事録をしっかりまとめる習慣がなくて驚いたのでもっとみんな知ってほしい。
もらさず書く
構造化する
ネクストステップも書く
MTGの前の仮説の進化
MTG前の論点と答えが書いてあるか
MTG中に進化した論点が書いてあるか
MTG中に進化した論点を検証するためのタスクが書いてあるか
知識を実践に結びつけるステップ
最後に、本書からの「So what(示唆)を考える」ポイントは、知識を実践に結びつける鍵となると思いました。この本は、アナログな智慧と新時代のビジネスを結びつける架け橋として、興味深い示唆を提供しています。