目に見えない障害と孤独。
私は以前、不動産関係の会社に勤めていた時に、盲目の女性と仲良くなった。
部署のフロアが同じ階だったのと、会社の華道部にお互い在籍していたので話をする機会が多かった。
初めは挨拶するたびに『おはようございます〇〇です。』と名乗っていたが、ある日、挨拶をすると彼女がにこやかに『もう〇〇さんは声でわかるわよ。』と言ってくれて嬉しかった。
華道部では、出来た人から先生に見てもらいアドバイスを受ける。出来上がると他の人にも見てもらって、皆が参考にする。
ある日、盲目の女性が出来上がった時に皆が集まって『素敵ね』と生けられた花を褒めていた。すると華道部の先生が『この花は今日貴方が着ている服と同じ色で可愛いのよ。』と彼女に言った。
咄嗟に私は『小さくて凄く可愛いお花ですよね。』と言った。
先生に悪気はなかったと思う。
明らかにわかる、例えば盲目の障害であっても、配慮してもらえなくて傷付く事が沢山あるんだなと思った。
私の彼のような発達障害も、私の強迫性障害や反復性鬱も、脳の障害であるが、見分けがつかない為、逆にキツイ言葉をかけられることも少なくない。
以前、私の主治医が『歩けない障害の人に、なんで歩けないの?って言ってるのと同じだよね。』と言われて心が救われて号泣したことがある。
私自身も反省点はあるなと今回思っている。傷付いた時は『傷つくな〜』と言えるようになりたい。
じゃないと温度差を埋めるチャンスを逃して孤独の一途を辿る気がする。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?