観察の練習 #1
先日こんな本を読みました。
菅俊一さんの『観察の練習』
本棚へ目を凝らす
大学の図書館で本を眺めているとき、並ぶ本の中でひときわ背が低く、分厚く、なんだかよく分からない文字が書いてある背表紙に目が止まった。
一見「の」しか読み取ることができない背表紙に目を凝らしてみると、
『観察の練習』と書かれていた。
この背表紙の『観察』という文字を読みとるために"目を凝らし、観察した自分"にハッとし本を手にとった。
パラパラとページをめくると、写真だけのページと文字が書かれたページが交互に掲載されていた。
読みやすそうだし、なによりおもしろそうだと思い、本を借りることに決めた。
生きてるって素晴らしい
この本では、著者の菅さんが日常で見つけた"違和感"が
スナップ写真とともに紹介されている。
私達の生活している環境の中では、膨大な情報が溢れ、ごった返している。そんな環境の中で生きていくために、私達は無意識に大事な情報とそうでないものを分けている。
しかし、無意識に捨てていた情報に "意識して"目を向けてみると、
いかに私達がいろいろなものを見落としているかがわかる。
無意識だった領域に目を向けるだけで、
こんなにも世界には面白いもので溢れているのかと
改めて自分が今この世界で息をしていることの素晴らしさに気づけた気がする。
私も観察の練習がしたい
私も生活の中に転がっている面白いものに気づきたい。記録したい。
本を読み終えて、そう思った。
noteのマガジンで、日々の観察を練習していこうと思った。
#1 観察しないと見つからない
ということで観察トレーニング#1
この本の表紙で感じたことを言語化。
この本の内容は
今までずっとそこにあったはずでも、意識する前は見落としていて、意識すると見えるようになる"違和感"
が集められている本だと私は解釈した。
だから、この本の表紙のデザインについても、これが適用されている気がする。
黒は無彩色の1つで、私達の生活に自然に溶け込んでいる色の1つだ。
蛍光色ならまだしも、「黒」は無意識に見逃してしまいやすい色だと思う。
だからこの背表紙の黒い本はずっと本棚に並んでいたとしても、
ただの背表紙が黒い本に、人は意識を向けることはなく、見落としてしまうだろう。
見ている人がいくつかある白い線に気づき、
「ん、なんだこれ、変な文字だな」と"違和"を感じて
意識して目を凝らして観察しないと、
『観察の練習』という文字は発見できないのである。
逆に言えば、この本を見つけた時点で
観察の第一歩が踏み出せているということである。
この本が言いたいことが、本との出逢いの時点で盛り込まれていることに、感銘を受けすぎて、今このnoteを書いているまである。
優秀な伏線回収すぎる。
体験ごとデザインされている表紙のデザイン。
これだからデザインが好きなんだ
思いがけない驚きと感動がある
こんな素晴らしいデザインに触れ続ける人間でいられるように、
日々の小さな違和感に心踊っている人間でいられるように。
観察の練習のnote書いていきます!
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