アルコール依存症の女 お酒やめたら連絡ください
暫く会社に行かなくてよい。かと言って心身的に病んでいる身分としてはどこか旅行へ行くわけにもいかないし、
何より気分が落ち込んでいてそれどころではない。
この1ヶ月の休職が決まったとき、私はなぜか泣きながら家に向かっていた。地下鉄でも涙は止まらなかった。
悔しかったのだ。
一人の人間として仕事を全うできない姿が情けなかったし、その間に同期には差を付けられるだろう。
休み初日。スーパーに買いに行ったのは缶チューハイである。ロング缶を3本カゴに入れたときの高揚感。ベッドに寝転び好きな音楽をかけご機嫌。休み最高。パラダイスやん。
酒が足りなくなれば買いに行く、そのスタイルはアル中末期のお父さんにそっくりだった。
あるとき、姉に恋愛相談を電話でしていた。
「飲んでるやろ?」姉は言うなり電話を切った。
そしてメッセージで
「お酒をちゃんとやめれたらまた連絡ください」。姉は私を突き放した。