令和納豆騒動に学ぶ営業職とサービス
先日、令和納豆が活動休止しました。
店側の対応が酷かったことが取り沙汰されることも多い令和納豆ですが、全ての問題の原因は、クラウドファンディングで納豆定食生涯無料パスポートを発行したことにあると思います。
(経営者の見通しが甘かったことが一番の原因だと思いますが)
簡単に騒動をまとめると、
令和納豆は、クラウドファンディングの1万円の支援に対して、「納豆定食を一生無料で食べられる」リターンを設定。
納豆定食は一食600円で、17回以上の食事で元を取ることができます。
しかし令和納豆は、クラウドファンディング支援者に対してパスポートを取り上げました。
令和納豆側は様々な理由をつけて声明を発表しましたが、一生涯無料は流石に難しかったのではないか、という見立てです。
この事件を見た時に、令和納豆のことを全くの他人事、対岸の火事とは思えませんでした。
例えば、クラウドファンディングのリターンが一生涯無料パスでなく、20回分の食事無料券だったり、寄附金が3万円で1年間無料ならこんな事件にならなかったはずです。
お金が欲しいという下心と、
サービスへの自信のなさが令和納豆の失敗の根底にあったと思います。
それが「納豆定食一生涯無料パスポート」という形で現れました。
でも、令和納豆もきっと最初は精一杯サービスしようと思っていたと思うんです。
クラウドファンディングで寄付してくれた人に対して報いようと。
事実、最初の頃から炎上していた訳ではありませんでした。(割と早い段階ではありましたが)
でも、現価のかかるものを無料で提供し続けるうちに、みじめになっていったんじゃないかと思います。
なんで自分は一生懸命仕事をしているのに、こんなに搾取されているんだと。
それを表すように初期の声明文は非常に被害者意識の強いものでした。
最悪なことに自分の戦略のミスをクラウドファンディング支援者のせいにし始めました。そしてパスポートを取り上げ、訳の分からない声明文を出し、炎上し、どんどん深みにハマっていきました。
全く一緒ではないにしろ営業にも似た部分があると感じて騒動を追いました。
営業をしていると、つい目先の契約を追ってしまって、何でもできます、何でもやります、と言ってしまいがちです。
保険営業初期の頃、保険の営業のたびにファミレスで毎回食事を注文される方がいて、その方とは4回面談したのち音信不通ということがありました。
保険営業ではそういったお金は自費での負担です。事業ですからね。
僕の営業の下手さが一番の原因であるのは間違いないのですが、目先の結果を追ってしまった結果、自分がみじめになってしまうだけだと学びました。
こういうことは少なくない気がします。
あれもやります、これもやります、と受けているうちに、
「なんで自分はこんなにただ働きをしているんだ」とみじめになる。
でもそう感じたとしたら、100%自分自身のせいです。
自信がないからサービスの風呂敷を広げ、目先の契約欲しさにご飯をおごる。
その結果、お金と時間が出ていき、自分の首が締まる。
ここで終われればいいのですが、
「オレはこれだけやってるのに搾取されている」人のせいにし始めると、
令和納豆のできあがり。
このメカニズムは、意識していないと非常に怖い。
特にフルコミでは、自分の時間とお金を使って仕事をしているので、非常に怖いです。
あとから自分がみじめになるような仕事はしたくないですね。
初期の設定が非常に大切ということや、自分の提供する価値に対しての自信の持ち方など、学びとして得ることができました。
令和納豆失敗の事例が、自分のサービスや営業、思考について考えるきっかけになりました。
お客様がこの値段でこのサービス!?と感動できるレベルで
自分自身も気持ちよく働けるバランスが得られたら最高です。
良いバランスで仕事が続けられるように、試行錯誤していきます!