Unicorn、Soonicorn、Minicornの資金調達額、創業年の傾向は?【Top Tech Startups In Japan】
インドのスタートアップデータ分析サービス「Tracxn」がTop Tech Startups in Japanを公開しました!
ユニコーンは名称として有名ですが、ミニコーン、スーニコーンというジャンルもあるんですね。(知らなかった)
「ユニコーンを目指すぞ!」と思ったとき、選出されている企業の傾向を簡単に調べてみたので、共有させていただきます!
定義としては、下記のようです。
Unicorn:10億ドル以上のバリュエーション
Soonicorn:高いバリュエーションとユニコーンになるチャンスがある企業
Minicorn:いずれユニコーンになるポテンシャルがあるアーリー企業
ラインナップを見ると、「おー!いずれ載るぞ!!」とテンションがあがるラインナップなので、是非見ていただきたいですね!
こういったものに選出されることが全てというわけではないですが、社内外含めて評価されるという事実が、社内や家族、取引先にとってもポジティブな材料だなと思っています。
ユニコーン、スーニコーン、ミニコーンのラインナップは実際のWEBサイト見ていただいたほうが解説もしっかりしているので、是非見てくださいね!
あくまで”簡単な傾向”を見ただけなので、ちゃんとした分析は色々な記事を参照していただきたいです!
各カテゴリの社数は?
まずざっくりと選出された社数ですが、全体で85社でした。ユニコーン企業はみんな知っている会社がやっぱり多いなという印象でした。スーニコーンは少なくとも「名前は聞いたことがある」企業で、やはりすごいなと感じています。ミニコーンについては、知らなかった会社もありますが、ホームページや事業内容を見ると、「やばい、すげー」と本当に感じています。ホリゾンタルSaaSだけでなく、バーティカルSaaSも選出されているので、夢ありますね!
ユニコーン:6社
スーニコーン:26社
ミニコーン:53社
合計:85社
創業年との関係は?
創業年ごとの社数をプロットしてみると、2013~2015年創業の会社が多かったです。今のミニコーン以上は、創業から6~8年がトレンドということでしょうかね?(来年もチェックしたい)
早い会社は2020年創業や2016~2018年創業なので、早ければ3~5年、メジャーは6~8年でミニコーン以上になるという傾向ですかね。
創業年が進むにつれ、ミニコーン→スーニコーン→ユニコーンと中央値が変わるのかなと思いきや、そんなことはありませんでした。特にユニコーンは創業年数とは関係ないかもですね。
ただ、今を時めくベンチャー企業の傾向は2013~2015年創業の会社が多いみたいですね。
表にするとこんな感じでした。
各カテゴリの資金調達額は?
ミニコーン(Minicorn)の資金調達額を見ると、10~20億円(未満)で37.7%、20~30億円で34%と、30億円以下の調達で70%を占めています。
(各社の調達額をカテゴリに分けて社数をカウントしています。)
また、ミニコーン、スーニコーン、ユニコーンとも共通していますが、全て10億円以上の資金調達をしていました。こういったカテゴリに選出されるには10億円以上の調達が1つの目安になるかもしれないですね!
続いてスーニコーン(Soonicorn)の資金調達額を見てみると、かなりばらつきが大きいなと感じました。
100~200億円(未満)が23.1%、次いで50~60億円(19.2%)、その次が70~80億円(15.4%)と調達額はバラバラです。このあたりから各社の資本政策の色が結構出ている感覚です。選出企業は色々な業種が入っているので、業種によって調達額の相場が大きく違うことも影響しているかと思います。
ユニコーン企業になると、ほとんど100億円以上のオーダーで資金調達しています。「ユニコーンを目指す!」場合はこのぐらいを想定して資本政策を組む必要がありそうですね。
資金調達額と投資家の数は?
資金調達するごとに投資家の数が増えているのでは?と仮説を立ててみてみましたが、資金調達額と投資家の数は関係ないかもしれないですね。そう相関係数を算出する必要もなさそうです。ばらつきがかなり多いかなと。
シードからシリーズA、シリーズBと調達を進めるにあたり、「どのくらい投資家を入れるのが良いんだろうか?」と思っていましたが、投資家が最も多い企業で32社(人)だったので、そこまで気にしなくていいかなと感じています。(株主総会の対応など他の要因を考えたほうが良いかも。)
創業年と資金調達額の関係は?
創業年数が長い会社ほど資金調達しているのでは?と思いましたが、こちらも密接に関係しているわけではなさそうです。(ちなみに、バブルのサイズは投資家の数です。)
下の方を拡大してみましたが、「うーん」といった感じでした。ちゃんと統計的アプローチをすればある程度相関はあるかもしれませんが、もっと気にすべきパラメータがあると思うので、創業年数と資金調達額の関係はあまり気にしなくていいかなと。
ざっくりまとめ
今回はすごく簡単にだけユニコーン、スーニコーン、ミニコーンを見てみました。
・ミニコーン以上の目安として10億円以上の調達
・創業から5~10年でミニコーンになるのが1つのスケジュール感
・投資家数と創業年数、調達額と創業年数はあまり関係ない
・ユニコーンは100億円以上の調達が多く、資本政策要注意!
スタートアップを立ち上げると「創業してから時間が経つにつれ、焦ってくる!」と思っていましたが、創業年と資金調達額は関係ないなと感じて少し安心しました。
ただ、今のトレンド企業は2013~2017年あたりなので、5~8年程度でミニコーンレベルを目指すような事業計画書は必要だなと感じています。
また、資本政策を策定する時、ミニコーンで10億円以上、ユニコーンで100億円以上は1つの目安になるなと感じました。
投資家の数とミニコーン達は関係なさそうなので、「自社、自社サービスにとって必要な投資家とご一緒する」に専念して問題ないなと改めて感じることができました。
「ミニコーン」という名称からすると小さく見えがちですが、ラインナップを見るとバケモノスタートアップばかりです!すごい!
我々(2020年創業)もユニコーンを目指しているので、あと5年以内にミニコーンに入るような事業計画が良いかなと感じています。
結局は「事業をしっかりと立ち上げられるかどうか」であり、「1社1社のお客様に貢献できるか」が本質だと思っています。
ただ、資本政策や事業計画を作るにあたって、未来の解像度を上げるために目安になるなと思っています。
そして何より、こういったものに選出されるように進めることも、経営者としては大事だなと思っています。目指すぞー!
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