『フローゴルフへの道』
1.「フロー」とは何か
「フロー」≒「ゾーン」
フローとは、スポーツ選手が体験できる極限の集中状態のことである。
フローに入ると時間の流れがゆっくりと感じられ、今までに経験したことないパフォーマンスを発揮できるようになる。(同時にその時間は良い意味で速く流れているようにも感じられる。経験する時間は常に主観的で、喜びや没頭の程度で変わってしまうものである。)
フローには複数の要素が組み合わさることで入ることができる。
「起こる」ものであると同時に「起こるようにする」ものである。
アニメ『黒子のバスケ』より
映画『マトリックス』より(バレットタイム)
2.「フロー」を「起こるようにする」ためには
①ゴルフのすべてを愛していること
フローに入るには、好きなことをして生き生きとした熱意が持続していることが条件となる
②根源的な動機づけの明確化
「あなたはなぜゴルフをするのですか」という問いに答えること
そこから「なぜ?(why)」をさらに深堀りしていく
③C-S一致 (challenge:課題 skill:技能)
適切な課題設定を行うこと
トレーニングにおける過負荷の原則と同様、自分の現在の技能よりも少し上のレベルにチャレンジすることで成長が促される
(一例) 学校
先生が学習のポイントを的確に把握し、生徒がもっている技能(skill)を少しだけ上回る挑戦的な課題(challenge)を与えることができれば、生徒は学ぶことが楽しくなり、強い興味と関心をもって課題に取り組むようになる。
④セルフ・エフィカシー(自分の行為に対する自信)
目標や課題を達成する自分の能力を信じるということ
セルフ・エフィカシーは行動や経験を通じて後天的に獲得されるものである。
生活の質(QOL)とりわけタイムマネジメント能力と例外なく結びついている
〝時間にルーズな人はゴルフだけでなくあらゆる面でいい加減さが目立つ〟
物事というのは、自分が思っている以上に時間がかかるものだと考えておくべき
『1万時間ルール』
練習とは習慣を作り上げるものである。
運動の自動化=ドリル(反復練習)によるミエリン化のアウトプット
「習うより慣れろ」「自分を信じろ」
=「あなたが練習で作り上げた良き習慣や感覚を信じなさい」
「前にも上手くいったじゃないか、次もきっとうまくいく」という成功体験を積み重ねることがセルフ・エフィカシーを高めるうえで重要
過剰な期待をすることなく、「やれることはやって負けたら仕方ないじゃないか」くらいの気の持ちようが大事
⑤前後裁断
過去に執着せず、未来に不安を寄せることなく、今に集中してやれることに全力を尽くす
シンプルに考える
⑥熟達志向であれ
熟達志向
内発的動機 > 外発的動機
・技術を極めることそのものに関心をもつ
・何よりもただゴルフが上手くなりたいという強い願望をもっている
エゴ志向
内発的動機 < 外発的動機
・良いスコアや成績は他者から賞賛されるためにある
どんな人にも両側面は存在する、大切なのはそのバランス
×勝利至上主義 △ 結果にこだわらない ○結果にとらわれない
(「知っていること」と「実際にやれること」の間には大きな違いがある)
常に「今日のラウンドで何を学べたか」「さらに上達するには何をすればいいか」を自問自答し、習慣化する
⑦失敗への対処法を熟知している
ショットの結果にどう反応するかによって我々の心や体は良い方向にも悪い方向にも動いてしまう
思考は現実化する
ポジティブセルフトーク
ネガティブをポジティブへ
⑧リミッティング・ビリーフを打ち破れ
リミッティング・ビリーフ
=自分の可能性を制限する誤った思い込み
恒常性(ホメオスタシス)
=人間をコントロールする“無意識の統治者”
⑨自分なりのルーティンを作り上げる
ゴルフほど安定した成績を残し続けるのが難しいスポーツはない
ルーティンは様々な環境要因の変化に左右されることなく、一連のプロセスで安定したプレーをするためにある