モザイク
夜中の3時半に起きてしまい、二度寝も出来ず色々考えていたら、テレビで見た馬の出産シーンを思い出した。
びっくりしたのは、モザイクがかかっていたからだ。
見た時のことを鮮明に覚えている。
瞬時に激昂した。というか身体中をゲキコーが駆け巡った。
ふざけるんじゃねぇよ。
汚物や恥部なんてねぇよ。
みんな血まみれで、女の股から産まれてくんだよ。
モザイク処理すんじゃねぇよ。
ちゃんと、見ろよ。
みんなに、
子供たちに、
男たちに、
女たちに、
ちゃんと見せろよ
と思った。
何チャンネルかは忘れた。
テレビや映画の放送コードに、
たまにブチ切れる時がある。
早朝、
夜明け前からすみません。怒って。
ちなみに、コツコツお小遣いを貯めて当時横浜にあったタワーレコードまで出かけて行って、
生まれて初めて買ったCDが、
ワン・チャンのモザイクだったことを思い出した。
なんとも言えない複雑な気持ちである。
追記
ワンチャンはすごく好きだった。
どのくらい好きかというと、ファンクラブに入るため、小さな郵便局で外国為替という今でも訳の分からないものをなんかして、各種様々な手続き書類を作成して海外送付する、それも中学生なりたての分際で、というくらい好きだった。
ほどなく、紙製の会員証(番号は二桁)と、ファンレターの返事が同封されてるものが送られてきた。
生まれて初めて書いたファンレターに、返事がイギリスから来たことが単純に嬉しかった。
さぞかし学校の教室は騒然となるだろう、とワクワクしていたら、友人の女の子に、ちょっとペットショップボーイズに会うから一緒に来て、と言われた。
何のことかわからないうちに、タクシーでテレビ局に連れて行かれ、楽屋にいるペットショップボーイズの二人に遭わされた。
私は藤沢コスタの1000円のモモンガみたいな服を着ていた。
無理矢理写真を撮られた。
すごく、情けない顔で写っている。
私は、ワンチャン、に会いたかった。
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