深夜に起きてしまって、セブンイレブンにタバコを買いに行った。線の細い優しい男の子がワンオペで重い荷物の棚卸しをしていた。 ヤクザなぼろ儲けしてる男たちではなく、あの優しい男の子のように汗水垂らして働いている誠実な子たちが、優しい奥さんと幸せになれますように。祈る。
小学生の時にいじめにあった。 病弱で、校庭で遊んだりしない子だった。 蓄膿症で、いつも鼻水が垂れていた。 汚い汚い、と同級生はおろか、上級生からもいじめられていた。 家にはいつも、薔薇の花が小さな庭に咲き誇っていたので、いつも母が大きな薔薇の花束を新聞紙で巻いて、学校に持って行きなさいと毎日せっせと学校に持って行った。 月曜日から日曜日まで、お稽古事が詰まっていた。 珠算、油絵、英会話、クラシックバレエ、水泳。 体操着が盗まれたり、靴に画鋲が入っていたり、階段から突き落
まだ二十代の頃、2度目の入院中のこと。 喫煙室で、軽度の知的障がいの男の子が、ぼんやりとうつむいて、下着から出した自分の陰部を触っていた。 そばにいた神戸出身のおばさんが、「やめてよ!」と怒鳴った。 男の子はビクッとしてまたぼんやりと小さな窓の外を見ていた。 私は、とっても苦しかった。 自分は、愛する人と体を重ねて愛し合った過去がある。 でも、この男の子は、ずっとこの病院で、ずっとこの先も、ひとりぼっちなのだろうか、と思ったら、胸がいっぱいになった。 もちろん健常者で
大学に入った当初、風呂無しで小さな和式トイレ付きの、六畳一間の築何十年の部屋に住んでいた。 家からの仕送りは無く、育英会の第二種奨学金とバイトだけが頼りだった。 入学時、PKO法案の審議で連日霞ヶ関でデモに参加してた。 デモの後、深夜帰宅出来る日もあったが、たいてい議面(議員面会所)の、皆が読み終えた新聞が床一面にばら撒かれた上でごろ寝した。 朝になると、丸の内線に乗って大学の授業に行った。 ぼろぼろのアパートは、向かいが銭湯だったが、私が帰る頃にはたいてい閉まっていた
最首悟が好きだった。 朝日新聞に連載していたダウン症の娘さんへの記事を、毎回スクラップブックに貼っていた。 当時、万年助手だった。都内のデモには必ず現れた。 そんなに有名じゃなかったけど、私のヒーローだった。感謝。
こんにちは。 私はもうあと数ヶ月で52歳になる統合失調症の女性です。 更年期で苦しくて、いろんな情報を得てきました。 先ず、疲れやすくなり、膀胱炎を毎日のように繰り返しています。 一人暮らしなので、雑多な家事がとても大変です。 貴女はどんな悩みがあるのでしょう。 私は生理前の陰部の激しい痛みに参っています。 そんな時は、きな粉湯を飲んでいます。 お湯にきな粉を大さじ一杯入れただけのシンプルなものです。 これは私にはかなり効き目があります。 私は糖尿病なので無理で
全国の女性たち、知っておいてください。 男性は好きな人と朝からしたいのです。 岩松了の布団と達磨を読んでください。 内気な奥ゆかしい日本の男性たちの、涙が出そうな切なる願いをどうか大切にしてください。 男性の苛立ちの原因は大抵欲求不満です。愛してるよと言って優しく抱いてあげてね。
毎朝 私たちはご飯を食べる 私たち とは あなたと私だけでなく スズメさんや鳩さん カラスさんに野良猫さん 喉の渇いた草花や木 トンボさんにミミズさんにアリさん蝶々さん エトセトラ みんながご飯を待っている お母さんは大忙し みんながお腹いっぱいになる頃 私は過労でふらふらになり いつも疲れて膀胱炎になる 今朝はあなたが ぼろぼろで家に入ってきた私を 信じられないちからで抱きしめた 私は涙も出ないほど疲れ切っていた そして トイレに行ったが 尿は出なか
その映画を一緒に見ようと誘ってくれたのは、当時、風の旅行社という旅行会社でバイトしている年上の女友達だった。 彼女の教えてくれたヒテロヴァのひなぎくが素晴らしかったので、私は素直に一緒に同行した。 映画は素晴らしかった。 私は当時、日本では浸透していなかったゲイカルチャーに、心底感動した。 映画の中の登場人物達、ゲイ達に、共に怒り、時に笑い、涙した。 いつも自分は皆と違うという悲しみ。 それを抱えて生きる彼ら(彼女ら)を、心底愛している。 映画のラスト、 ヴァネ
一番大切な人を傷つけてしまった。 怒りに任せて、心ない暴言を言ってしまった。 正論と思っていても、それを言うべきではなかった。 愛する人よごめんなさい。 どうか愚かな私を許してください。 愛しています。 誰よりも誰よりも誰よりも愛しています。
若い頃、20歳前後の頃、ティナターナーが好きだった私は、レンタルビデオ店で彼女の自伝映画を借りて観た。 私は全身が凍りついた。 伴侶のアイクターナーの酷いDVが描かれていた。 泣き叫ぶ彼女を無理矢理強姦するシーンでは、私は金縛りにあったように寒く、身体中が凍りついた。 私の根深い男性恐怖症の原点である。 最近も、酷い性暴力の男性の犯罪が、あまりにも酷い目を覆いたくなる犯罪が多発している。 間違いなく氷山の一角だ。 大抵、私のように泣き寝入りだからだ。 私の高校
最近、化学調味料で料理をまとめなくなった。 均一化された全体主義みたいな味が嫌だからだ。 塩と醤油と鰹節で整えた今朝の焼きうどんは、まるでバラバラの大合唱のよう。 大根の葉、にんじん、卵、皆んな静かに主張して一口一口が驚きの連続。 お皿の中のアナキズム。 命に感謝を捧げます。
今日、具合が悪い中思い出している。 レナードの朝を観ていた時、患者役のダスティンホフマンが怒って言うセリフ。 なんでテレビのニュースは暗いことばかり流すんだ!こんなに世界は美しいのに! と。 本当に美しい映画だった。皆んな名演だった。
眠前薬を飲んだら、中学生か高校生の頃、父のビデオコレクションにあって観た「僕の村は戦場だった」のラストを思い出し、これを書いている。 少年がヒトラーの絵に向けて銃を連射するが、ヒトラーが赤ん坊の時の姿が浮かぶと、少年は確か銃を打てなくなる。そのシーンで私は号泣してしまった。愛。
私は間違っていた。 本は小説や活字本だけでは無い。 料理をしようとして私が手にとったのは、栗原はるみさんの料理本だった。 夜寝る前に読むのは星野富弘さんの詩画本。 私は、本当は、本に助けられて、本を愛している。ごめんなさい。有難う。
いつからか私は本を読まなくなった。 日曜日しか休みが無い建築業の肉体労働者たち。育児に家事にパートに追われる女性たち。彼らが優雅にコーヒー片手に読書する姿など想像できないからだ。 いつでも気づく。読書はホワイトカラーのものだと。 私は安タバコを吸って、ブルーカラーの傍らに居たい。