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雑文 #213 坂口恭平さんのお話

坂口恭平さんの「お金の学校」という連載が毎朝noteで更新されていて、これがまたすごい勢いである。
ご本人がTwitterでおっしゃるには、一日約二万字書いていて、早朝誰も起き出していない時に書いてらっしゃるそうで(しかも目覚めたとたんに)、予め構成も考えずに4時間ぐらいで書き下ろしているようである。

とにかく勢いに圧倒される。一見独自の考え方だが、ヒトというか生き物という観点に立ち返れば当然のこととも思えて、いま自分が抱えている社会に対するやるせなさとかを、ズバッと言葉にしてくれて、しかも真剣・なおかつこまめにユーモアを交えてくれて、すごく読みやすい。

何しろ毎朝更新してくださるので、日々の楽しみにもなる。これらを読むために、時間を作ろうと思えるし、読んでいて途中で仕事で中断したとしても、次の休憩時間に続きを読める!という楽しみができる。

この「お金の学校」は授業料(入学金)がひとりの生徒につき10万円なのだが、当の恭平さんは「出世払いでいいよー。文章はつねに無料で公開するから、読んでる人は出世払いでもばっくれてもいいからねー」といった具合に気前よく間口を広くなさっているのだが、それでも数十人のかたがすでに10万円ずつ払ったとのことである。400万円集まったとか?すごい。

内容は、お金とは経済だし経済とはお金だ、ということではなく、経済とは流れであり、流れは楽しくやってるところにしか生まれない。坂口さんは興味のあることのみに邁進し、窮屈でやりづらい仕事を避けつつ、何より楽しみながらやってきたから、結果流れが起きてお金も着いてきている、とのこと。

わからないでもない。というかわりとよくわかってるような気がしてる。

私はとにかく自由度が少なくつまらない、自分の趣向に合わない仕事をしているとどんどん調子が悪くなる。私生活もどんよりしたり荒れたりして、外に出たくなくなったりする。

でも、ある程度好きだと思える仕事をしていると、そんなストレス感じずにスムーズに仕事ができるのだ。
効率も良いし、楽しくて心軽やかに、充実感も増す。
坂口さんの書かれていたことも、こういうことに近いのではないか。

脱線もすごくてその場の勢いに任せたエネルギッシュな文章だ。
その臨場感がさらにまた興味を刺激する。
小説みたいに、次何?それが起こってどうなったの?と、途中読むのを中断している間に考える楽しみももらえる。

10万円、払ってないけど楽しみにしてていいですかね?
毎日継続して更新してくれるのも、安心感と喜びがある。
そして読んでると(刺激的ながら)安心する。

私は全部の投稿(授業)をじっくり最初から最後まで読ませてもらった。
長いけど、おもしろいのでこの分量でもへっちゃらです。というかむしろ、読み終えるのがもったいなくもっと読みたいと思ってしまう。

私自身も、長い文章を書くことに苦痛を感じない。
この雑文も一気に書いた。
私も書く仕事がしたかったな。大変かもしれないけど、坂口さんの言う「好きなこと」である。ちゃんと取り組みちゃんと継続したら、天才とはいかなくても職業になれてたのかな。
でも私にそんなエネルギーがあるんだろうか。
坂口さんみたいに、ほとばしる魂が宿っているのかしら。

もしほとばしってしまったら、クールダウンの時間が私には重要だ。
寝る、入浴する、音楽を聴く、ぼんやりする、落ち着ける本を読む、いい匂いを嗅ぐ、お酒を飲む、穏やかな会話、愛猫との対話、植物を愛でる、景色を見る…

エネルギー放出と補給の法則。


今日仕事帰りに寄ったお店で金木犀の香りがする香水(アロマ?)を見つけた。
かなり本物の香りを再現していた。
好きな香りは私の大きな癒し。
衝動買いを抑えたけど、きっと沈丁花の香りだったら買うだろう。
金木犀はかぐわしくて色も秋らしくて素敵だけど、じつは個人的には春先の沈丁花の香りがもっと好きである。
雨が降っている。
湿気が高まると、金木犀や沈丁花はさらに香りを増す。
濃いめの香り、濃いめの味、濃いめのお酒、濃いめの文章が、私は好きなんだ。

#日記 #雑文 #散文 #金木犀 #坂口恭平 #お金の学校

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