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「ダウントン・アビー」海外ドラマ
イギリスの貴族の家族を描いた大傑作ダウントン・アビーをご存知でしょうか?
この作品本当に素晴らしくて、わたしの好きな海外ドラマ5本の指に入っています。
テレビでも放送されたシリーズなので見ていた人も多いかもしれません。
テレビシリーズとして、シーズン6まで、その後劇場場が2本上映されています。
テレビシリーズとしてもキレイに完結しているし、劇場版を単体で見るだけでも楽しめるクオリティなので安心して見ることが出来ます。
ネタバレのない範囲で作品の魅力をお話できたらと思っているのですが、気になる方は是非作品を観てから読んでください。
お話は、1912年から始まります。
世界的に見ても激動の時代なのですが、当時の文化、ファッション、戦争、貴族の生活、庶民の生活、どこをとってもリアリティがあり見応えがあるのです。
シリーズ全体を通して、伯爵家の周りで起こる出来事が主軸なのですが、気持ち的には同じくらいの割合で、ダウントンのお屋敷で働く使用人たちのことも描かれています。
そして、そこに出てくるキャラクターたちは、時にユーモアたっぷりで、めちゃくちゃ魅力的です。
コメディ作品ではないのですが、だいたい一話につき一度くらいの頻度で思わずクスクスっと笑いが出てくる感じです。
イギリス人はあまり感情を大きく出さないという話です。特に上流階級の人は感情を出さないので芝居やお話の展開に派手な部分は無いのですが、それも作品の品格を大きく押し上げているように思います。
派手な部分がない代わりにお話が本当によく出来ています。
群像劇なので登場人物がかなり多くて、貴族側のお話と、使用人側のお話を行ったり来たりすることになります。それでも感情移入できるくらいの高い完成度となっています。
ダウントン・アビーのタイトルの意味として、ダウントンという(架空の)地域にある、大邸宅=アビーということです。
つまり貴族ファミリーが住む建物の名前がダウントン・アビーということです。
このお城のロケ地は、実際の名前をハイクレア城と言って、今も貴族の方が所有し、住んでいるということです。
建物こそがこのドラマの象徴でもあるのですが、外観も内装も美しくて豪華で、長い歴史を感じることができます。
イギリスの貴族とかお城とか言われても、もはや遠い存在すぎてファンタジーの域ではあるのですが、実際に今も貴族の方が住んでいると言われてしまうと、なるほどドラマではあるけれども現在との地続きなんだなーとという実感が少し湧いてきます。
ハイクレア城、いつか訪れてみたい場所のひとつです。
お話も楽しめますが、建物や風景に加えて、ドレスやアクセサリー、髪型などのファッションもこのドラマの楽しみのひとつです。
20世紀のファッションの移り変わりは、みているだけで本当に楽しいのですが、このお話のスタートの時はコルセットを締めて、どこから見てもドレスという衣装を着ています。
シーズンが進むにつれ、だんだんと女性たちの衣装や髪型に変化が出てきます。
メイドの衣装ですらシーズンによって変わっていくのです。
そんなところに注目するのも楽しみのひとつです。
男性のファッションはあんまり変わったように見えないのですが、美しいスーツ姿やタキシード姿をふんだんに見ることが出来ます。
最後に、ダウントン・アビーのなかでもお気に入りキャラクターを二人紹介したいと思います。
一人目は、マギー・スミス演じるヴァイオレットおばあさま。マギー・スミスといえば、ハリポタのマクゴナガル先生が一番有名なのでしょうか。最近お亡くなりになってしまいましたが、お年を召しても素晴らしい演技を見せてくれています。
ヴァイオレットは先代伯爵夫人で、ファミリーのご意見番というのでしょうか。
先述した、クスクスっと笑える部分の半分くらいはこのヴァイオレットおばあさまの数々のウィットに富んだセリフからだと思います。
一癖あるけどみんなから愛される素敵なおばあさまです。
二人目はトーマス・バロウ。
お話のスタートでは、ダウントンアビーに勤める下僕です。お屋敷の中で下働きをしたり、お料理を給仕したりします。
最初はめちゃ狡賢く策略家で感じ悪く描かれていて、みんなの嫌われものです。当時、絶対大きな声で言うことは許されない同性愛者であることで苦しむという一面があります。
そんなトーマスですが、彼もまたダウントンを愛する一人であり、その成長というか変化に愛しさを感じずにいれれません。
二人ともシーズンの始めから劇場版2作目までしっかり出てくるキャラクターなので是非みてみてください。
シリーズが長くて見るのは大変かもしれませんが、自信を持ってオススメする作品です!
もっと語りたい。
やまだももこ