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2024年6月の記事一覧

聞くこと知ることみること 常一とか劇場とか

人の頭の中と心の中が見えたらいいのになあ、 よくもわるくもいいのになあ、と思っていたことが昔あった。 可視化されたら、「わかりやすい」、やん、って。 わかりやすいから、 人付き合いの距離感とかも図りやすいし、ええんちゃうん、って。 愚かである。ええ訳ない。ええこと、ぜったい、ぜんぜん、あらへん。 と、いうことは、SNSをみていても、顕著じゃない? 悪いこと、悪い面だけじゃない、いいこと、いい面もたくさんある、し、 さまざまな面と意味で わたしたちの日常にはもう切っても切り離せ

白とか黒とか『アンチヒーロー』とかバニラアイスとか

正しいとかなんだかんだとか生きることとか考えるようになったのは、 己の身内事(過去から今も)からなんだろうなと思うが、 嫌でも、吐くほどわかりだしたのは、 やはり、旅芝居・大衆演劇、 「生きることそのものの舞台であり芸能」を観て、観出して、観続けて、である(!) そんなこんなでこのnoteにも、 何度か、特に意識したりしなかったりしながらせずに書いてきたりもした。 「勧善懲悪なんて、無い」「いや、ある」「絶対に、ある」 「けど、だから。だから、けど」 と、いう人間にとって、今

芝居小屋とうそとほんと 『万両役者の扇』

また偶然なのですが、 芝居小屋にまつわる本を読みました。 出版されたばかりの新作なのですが、ほんと、偶然。 んー? となって、手にとりました。   芝居をすることにとりつかれ「ほんととうそ」が曖昧になっていく人と、 その人に魅了されて(?)いく人びとの話。 簡単な言葉を使うとそれは常軌を逸した…… いや狂ってるんじゃなく冷静、 意外と冷静で、 いやいや、もう「ほんととうそ」「ほんとかうそか」 「自分ってなんなのか」が、 わからなくなっている、みたいなのかもしれない。 自分の“

花と花瓶 ある2人の歌手の顔

「人生はその日その日の積み重ね」 近所のお年寄りが口にしたのを聞いて肚の中でツッコんで笑った。 「何? みつを的な?」 でもその夜寝る前になって「うーむ」「ほんまやなあ」なんて。 ということを、思い出したのは、テレビに出ていた2人のおじさん歌手を見てのことかもしれない。   森進一。 「こわ!」 なんなんや、あの顔。今の顔。 人の容姿をどうこういうことはいいことではない。とはわかっている上で。 わたしはこのひとの歌とこのひとにずっと興味がある。 五木ひろしより森進一派。歌に物