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2023年10月の記事一覧

ご飯を食べる 『きのう何食べた?』と『生きるとか死ぬとか父親とか』

わたしは最近よく泣く。 泣き笑いだの笑い泣きだのという言葉はかなり使いやすいというか便利だ。 言葉だけが独り歩きしているような感も否めない。 でもほんま、すぐに泣くようになったし、笑うようになった。 自制心もといかっこつけで隠しているけど。 むかしは怒りの感情が大きかった。今もある。 でも今はそれより泣くし笑う。   人気ドラマ『きのう何食べた?』は、 漫画のときから読んでいたし観ていたのだが、 ドラマseason1の際には、 なんだかすごい勢いで広まっていった両手放しの大絶

20XX年に 北斗の拳、ベルセルク、旅芝居の芝居

古いアニメや漫画を語ったり、 キャラの台詞や引用をすると「さむっ」「知らんし」となる時代らしい。 『ベイビーわるきゅーれ』の主人公たちが言っていた。 このところ仕事中のBGM代わりが『北斗の拳』だったわたしには「!」である。 せやけどここからどんどん広がっていった、考えた、色々。 「さむっ」「知らんし」すみません。 すごく長くなりましたが、よろしければお付き合い下さい。 きっかけは先月放送されたNHK『アナザーストーリーズ』(再放送)だ。 原哲夫&武論尊による「制作秘話」を

オマージュと真実と 『カササギ殺人事件』

突然だが、パクリが嫌いだ。 パクリや利用(する・される)が嫌だ。 でもパクリっていったい何だろう。どこからどこまでを言うのだろう。 パクリというときつい言葉だが、便利な言葉もたくさんある。 オマージュとかインスパイアとかパロディとかリスペクトとか二次創作とかなんだかかんだか。 これらの言葉で言い逃れ……言い逃れという言葉もきついが、 本心からそんな気持ちでこれらの気持ちで作られるものだってあるだろうし、それぞれがそれぞれに、でも、「ん?」もあるかもしれないし、ああ、難しい。

おだしやミックスジュースやお好み焼きやだしまき、そして、てっちり 田辺聖子『ジョゼと虎と魚たち』

かわいいという言葉に違和感を感じることやときがある。 かわいいという言葉に「対象物を下にみる」意味が時に含まれているような。 とは、ちいさきもの、みたいなところからの連想かもしれないが。 例えば「あのおじいちゃん、かわいー」とかに「ん?」ってなったりすることも少なくない。いや、悪い意味じゃなく褒め言葉やよね。でも。あ、言い方かな、それだけかな。せやな。 ほな「かわいげ」はどうだろう。 これも、上とか下とかが付いて回る? かもなあ。せやな。 なのに、なんでやろ、おせいさん、 田