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証券口座を複数持つべきメリットとデメリット

株式投資や投資信託をはじめ、
投資する時に必要になるのが証券口座です。

証券会社で作った口座に入金して、
そのお金で売買するので、
証券口座がないと何もはじまりません。

この証券口座ですが、
利益を出し続けている投資家は、
2つ以上持っている場合が多いです。

実際にメリットがあるから、
複数の口座を持つのですが、

「どうして何個も口座を持つ必要があるの?
 1つにまとめた方が管理も楽だよね。」

と疑問に感じる人もいると思います。

そこで、
「証券口座を複数持つメリットとデメリット」
を紹介しようと思います。


1.メリット1~リスクの分散になる

証券口座を複数持つメリットは、
大きく分けて3つあるのですが、
1つが「リスクの分散」です。

証券会社も人間が運営するサービスなので、

・突然ログインできなくなった
・システムトラブルで売買できなくなった

こういったトラブルが起きる可能性はゼロではありません。

実際、過去の歴史を振り返ってみると、
ライブドアショックやコロナショックなど、
市場がパニックになった時に、
証券口座にアクセスできなくなったことがあります。

「暴落していく相場を眺めながら、持っている株を売ることもできない」
想像するだけで怖くありませんか?

滅多に起きることではないですが、
いざ起きた時に後悔しても遅いですよね。

100%トラブルの起きない証券口座は存在しないので、
最初から複数の口座を持っておいて、
「イザという時に対応できる状態にしておく」
というのは、投資家として最低限のリスク管理だと思います。

また、証券会社が倒産する可能性もゼロではないので、
万が一が起きた時のリスクヘッジにもなります。

これは1つの銀行に全資産を預けるのではなく、
いくつかの口座に分散する感覚と似ていますね。

投資銘柄でも投資手法でもそうですが、
1つのものに頼ることはリスクがあります。

大事なあなたの資産のことです。

「大手=安心」

とも言い切れないので、
証券口座を分散しておくことで、
保険をかけておくのは大切です。

ちなみに、証券会社が倒産しても、
預けていた資産は投資家の元に戻るように、
法律で守られています。
※顧客資産の分別管理といいます

それでも資産の返還が難しい場合は、
日本投資者保護基金から最大1000万円まで補填されます。

そのため、預けていた資産が、
突然ゼロになることはありません。

ただし、こういった万が一の取り決めがあることは、
証券会社が100%倒産しないと言い切れないことを物語っています。

資産が戻ってこないケースが起きる可能性がある以上、
事前に準備しておくに越したことはありません。

最悪なケースを想定して備えておく人と、
何も考えずに備えない人。

結果が大きく変わるケースはあるので、
リスク分散の1つとして考えてみる価値はあると思います。


2.メリット2~投資の幅が広がる

メリットの2つめが、
証券会社を比較して最適なものを選ぶことで、
投資の幅が広がるという点です。

証券会社はいくつもありますが、
サービスの内容は同じではありません。

・手数料などのコスト面
・取り扱っている金融商品
・利用できるツールやシステム
・サポート体制やサポートの質

こういった点は証券会社ごとに変わります。

手数料の安さに力を入れている証券会社もあれば、
商品の多さがウリの証券会社もあるでしょう。

また、人によって優先するポイントは違います。

1つの証券会社に絞って使っていると、
そこよりも優れている証券会社があった時に、
損していることになりますよね。

これは近年大きく伸びている、
動画配信サービスでも同じですよね。

海外ドラマがとにかく多いところもあれば、
新作映画の種類が自慢のところもありますし、
オリジナルドラマに力を入れているところもあります。
料金の安さがウリのところもあるでしょう。

こういったものは実際に使ってみないと、
比較することができませんよね。


今使っている証券会社があるとして、
その証券会社の手数料は安いのか、
またサポートの質はどれくらい高いのか。
金融商品の種類は豊富なのか。
これらは他の証券会社を知らないと判断できません。


逆にいうと、複数のサービスを知っていれば、
比較できるので損することがなくなります。

株式投資をする場合は、
必ず証券口座が必要です。

ですから、しっかりと見極めて、
良い証券会社を利用するのは重要です。


3.メリット3~投資スタイルで分けて管理できる

投資には短期投資もあれば、
中期、長期の投資もあります。

分散するという視点でも、
投資スタイルを分けて取り組むことは大切です。

もし、これを同じ証券口座で完結させようとしているなら、
分けて管理することをおすすめします。

その大きな理由が、
短期投資と長期投資を混ぜてしまうと、
頭が混乱して管理がしにくいからです。


基本的に、インデックス投資や配当金投資など、
長期で保有する投資の場合、
頻繁に売買することはありません。

1度買ったら、ある程度の期間は放置します。


一方、短期の投資にも取り組む場合、
数日~長くて1ヶ月程度で売買することが多いです。

この短期、中期の投資と長期投資を、
同じ口座で管理してしまうと、

・今どれくらいプラスになっているのか
・短期、長期それぞれの投資成績

この2つがごちゃごちゃになってしまうんですよね。


実際に取り組んでみるとわかりますが、
この2つを分けるだけでも管理のしやすさは大きく違います。

このように言うと、

「私はちゃんと管理できるし大丈夫。
 口座が分かれている方が管理が面倒」

という人もたまにいるのですが、
頭ではわかったつもりでも、
実際に管理画面を見ると混乱するはずです。

分けた方が余計な情報が入ってこないので、
きっと管理しやすいと感じるでしょう。


やり方が違うものを同じ口座で管理して、
自分から複雑にする必要はないので、
シンプルに実践していきましょう。


4.証券口座を複数持つデメリットとは

それはやはり「管理の面倒さ」です。

複数の証券口座を作った場合と、
1つだけしか作っていない場合、
当たり前ですが複数ある方が管理が面倒になります。

・口座開設の手続き
・ログイン情報の管理
・その他必要な手続きが増えることもある

こういった、単純に労力が増えるという点では、
デメリットと言えますね。

ただ、これはリスクヘッジのために、
必要なコストとして割り切った方がいいと思います。

口座開設の手続きも1度すれば終わりますし、
ログイン情報の管理もそのうち慣れます。

先程も言いましたが、
大事なお金(資産)が関わってくることです。

こういった、ちょっとした労力を割くことで、
万が一の保険になるのであれば、
やる価値はあると個人的には思います。


5.おわりに

これから投資にはじめようという人が、
いきなり何個も口座を作る必要はありません。

しかし、実際に投資をはじめてみて、

「完全な初心者は卒業できたかな」

と思うタイミングで、
少なくとも2つめの口座を開設してみてもいいのではないでしょうか。

自分のお金を守れるのは自分だけです。


面倒だと思わずに、
できることはしていきましょう。

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