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ドイツの食生活、リアルなまとめ1万字。そこまで料理は頑張らないけど、ドイツで美味しいものを探し続けた
こんにちは、momoです。夫の仕事の都合でドイツの西部に1年半住みました。私は30代日本人夫婦の妻です。
ドイツに住んだら、どんな食生活になるのだろう?
移住前にあれこれ想像してみたものの、それらは結局「行ってみないと、わからないか」で終わった。どれぐらいの頻度でドイツらしい食事をして、日本やアジアの食品はどれほどの手軽さで買えるのか、そのリアルな像は出発前は見えなかった。この記事は、ドイツの食生活のイメージが見えるような形にしたいと思っている。
私は料理にそこまで苦手意識はないし何年もしているけれど、特に好きでもない、ぐらいのスペックだ。食事を用意する工程においては、買い物が一番好き。美味しそうなものを見つけるのが楽しい。でも時間をかけて手の込んだ料理を作ろう!という意気込みはないし、適当な味付けの加減がよくわからないのでレシピは全部人に教えてもらいたいぐらいだ。(レシピに適量と書かれるととても困るタイプ)
夫は私より料理や味付けのセンスがいい。適当に作ってもこれはプロ並みに美味しいのでは、と思うものができることもある。美味しいものを作ることへの探究心も旺盛で、新しい料理に挑戦して上手くいかないことがあってもすぐに諦めず何度も挑戦する。出汁をとるときは鰹節のかたまりをわざわざ削ったり、ブロック肉を時間をかけて鉄のフライパンで焼いたりしている。
2人とも美味しいものを食べることへの意欲は高めだと思う。添加物や人工甘味料が入っているかどうかもそこそこ気にする、でもたまには食べるし完全に避けるまではしない、ぐらいの意識。本当に意識が高い人だと加工肉は食べないのでしょうか。ドイツで加工肉を完全に食べないのは相当大変だとは思うけど…
ドイツに住むのは1年半だったのでできるだけドイツらしい食事を楽しんで、心のオアシスとして和食も取り入れた。最終的には、洋食と和食・中華の割合は半々ぐらいで落ち着いたと思う。
そんな人たちのドイツのおうちごはんを1記事にまとめます。
以下は、ある日の買ってきたもの。
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やっぱり本場のソーセージとビール
ドイツといえば、ソーセージとビール!以前から持っていたイメージそのままに、いやそれ以上にソーセージとビールの国だった。ソーセージはこんなに塩分とって大丈夫かなと思いつつ、癖になるジューシーさにハマっていった。このしょっぱさが、極上のビールにすごく合う。
日本でもドイツで食べたようなソーセージを探しているけれど、ここまでパンチの効いたジューシーなものにはなかなか出会えない。ソーセージとビールのためだけでもドイツに行く価値があると思う。当時は100〜120円で500mlのビールが買える天国だった。
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夫は日本でビールはほとんど飲まなかったけれど、ドイツでビール好きになったようだった。私は元々ビールが好きで、ドイツに行ってより好きになった。
日本ではそこまで飲酒をしないのに、ドイツにいるとビールを日常的に飲むことは当たり前である、というモードになってしまう。カラッとした空気にソーセージやフライドポテト。これらがビールに合いすぎる。晴れた日にテラス席でビールを飲めば、ドイツ最高!という気分になるはず。
豚の生肉の洗礼
Mett(メット)は豚の生ひき肉にハーブやスパイスで味付けをしたもの…最初は「生の豚肉は食べられない」という固定概念があったのでものすごく抵抗があった。日本での常識を捨てなければメットのハードルは越えられない。厳しい検査を経て流通しているものなので安全、と頭でわかっていてもどうしても勇気が出なくて最初は炒めて食べた。
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その後何十回も生でメットを食べた身としては、こんなに慎重だった時期があったんだなと。ネギトロのような食感に近くて、旨みがあってすごく癖になる。日本では食べられないから、ドイツにまた行ったら食べたいもののひとつ!
硬いドイツパンと、バターたっぷりクロワッサン
ドイツといえばパン文化。普段日本ではそこまでパンを食べないけれど、せっかくドイツに住んでいるのだし、と思い週に1〜2回はパンを食べていたと思う。ドイツのパンはとにかく硬くて、ずっしりしているものが多い。穀物が練り込んであってザクザクしてる。
一個で食べ応え十分で、顎のトレーニングにもなる。硬すぎて口の中を傷つけてしまったこともあったと思うが、豊かな香りと食感、そしてパン1つで栄養が取れてる感が好き。
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柔らかいパンが食べたい…そんな時はクロワッサンがある!!
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ドイツで売っているクロワッサンは、まるまるとしていてバターたっぷりですごく美味しい。この大きさは、日本ではなかなかお目にかかれないと思う。エアリーな食感とバターの香りが最高!硬いパン揃いの中で、クロワッサンの優しさが際立っていた。
野菜は瓶入りのもの、酢漬けが多くなる
よく買った野菜といえば、トマト、ズッキーニ、アボカド、小さめの玉ねぎ、サラダ用のベビーリーフ、チンゲンサイなど。正直これどうやって調理するの?と思う野菜も多く、日本でよく見かけるものしか買わなかった。トマトは種類が色々あって選ぶのが楽しかったし、ズッキーニは傷んでいることが少なく、外さない野菜として重宝していた。
あとは瓶入りの野菜の種類が豊富だったので、それらを買うことが多かった。
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ドイツに住むと、いかに日本が「サッと買って食べられる美味しいもの」に溢れてるか身に染みた。レトルト、お惣菜、缶詰でなかなか好みの味のものに出会えないので自分で作るしかない。ドイツで好みの味のものをいつも食べようと思うと時間がかかる。でも毎回作るのは大変すぎる…そんな時に助けになるのが酸っぱい、瓶入りの野菜だった。お皿に載せるだけでサマになるし、保存がきくので助けられた。
スムージー天国
生の果物よりスムージーを買うことのほうが多かった。ドイツのスムージーは本格的でやたら美味しい。日本でもフレッシュなスムージーが普通のスーパーでも買えるようになったらいいのになと思った。
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true fruitsシリーズは果物や野菜の質感を感じられるほどドロッとしていて、後味は爽やかですごくおいしかった。
スムージーではなく生のフルーツを買うこともたまにはあった。
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あとはバナナや、いちごなどベリー系を買うことが多かった。柿は「kaki」という名前で店頭にあった。
期間限定!ドイツの絶品シュパーゲルとフェーダーヴァイサー
日本ではなかなかお目にかかれない絶品グルメの一つ目はシュパーゲルという白アスパラ。
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皮を厚めにむいてオリーブオイルで焼いて塩コショウをかけるだけで、とんでもなく美味しい!とろけるようなやわらかさで、独特の甘みがある。
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シュパーゲルは春のある一定の期間にマルクト(市場)やスーパーマーケットに並んで、気づいた時にはもう販売期間は終わっている。見つけたらすぐに買っていた。
もうひとつの絶品グルメはフェーダーヴァイサー。
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発酵中の“ぶどう発泡酒(Traubenmost)”で、3種ある“ノイアー・ヴァイン(Neuer Wein)”の白のもの。白ぶどうの品種を圧搾したぶどう果実のしぼり汁を発酵させている途中の状態で販売する。これはまだワインになる手前のもの。
しゅわしゅわ、爽やかな甘みでものすごく美味しい!初々しさがある葡萄のお酒。発酵途中での販売なのでフタは完全に閉めない状態で店頭に並んでいて、倒さないように気をつけて持ち帰ってた。発酵が進むとアルコール度数が高くなる。
どちらも、何度でも食したいと思うほど美味しい。でも販売期間は短いし日本では一般には流通していない。風のようにあっという間にその季節が過ぎ去っていく。春のシュパーゲル、秋のフェーダーヴァイサー目がけてドイツ旅行に行くのもいいなと思うぐらい魅力的だと思う。
ご褒美のサーモンサンド、焼き魚弁当、冷凍ホタテ
ほぼ内陸国のドイツでは魚を日本のようによく食べる文化がなく、しかも高級品。ハンブルクなど港町であれば手に入りやすくはなるけれど、私が住んでいた地域では手に入りづらかった。
生の魚介類を買うのは、週に2回開かれるマルクト(駅前広場に食品を売るためのトラックが集結、あっという間にパン屋、魚屋、八百屋などが並ぶ)か、ターミナル駅の方の高級なエリアのEDEKA。パック入りのスライスサーモンは普通のスーパーで売っているので、週に1回ぐらい買っていた。
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焼き魚弁当は週に1回ぐらい買っていた。作ってくれて、しかも出来立てのものを買えるのが本当にありがたかった。
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あとは普通のスーパーで売っている冷凍ホタテをご褒美的に買っていた。ホタテ大好きなのでこれは心の支えだった。
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ラクをしたい時は何を食べる?冷凍ラザニア、レトルトパスタなど
ドイツにいると、日本でよくやる「昼は納豆ごはん(パックごはん)、冷凍唐揚げ、しらす」みたいなのを封じられていて、これが続くとかなりしんどくなってくる。昼ごはんを用意するのに毎回時間がかかりすぎてもしょうがない、かといってパンを毎日食べたいわけでもないし…となった時に重宝したのが冷凍ラザニア。
あまりによく食べすぎて写真がない。写真を撮ろうと思ったタイミングがなかったようだ。冷凍ラザニアは日常になりすぎてしまった。紙パックに入っていて、レンチンするだけで食べられる。これがドイツで一番ラクで、それなりに美味しいランチだった。
私も夫もドイツでラザニアを食べすぎて、帰国してから一度もラザニアを食べていない。ラザニアというと家庭ではなかなか作らない特別な料理だったのに、一生分のラザニアをもう食べた気分なのでしばらく食べようという気が起きない。
dmというドラッグストアで買えるレトルトパスタは作るのが簡単という点で画期的だった。
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レトルトパスタ=ソースを温めて、パスタは別で茹でるものだと思っていたのに、これは簡単。後片付けも簡単。
ALDIで売ってるGOURMETシリーズは家庭でもリッチな気分が味わえる、美味しいものが多かった。
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ドイツの至る所にあるケバブ屋
近所にケバブ屋があったので月に1〜2回ぐらいはテイクアウトしていた。ドイツはトルコ系の移民が多いのでケバブ屋がとても多い。私が住んでいた小さな街にも徒歩1分圏内に3店舗あった。
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ヨーロッパの料理だと味付けの好みの方向性が違うものにも遭遇することもよくあるけれど、親しみやすい美味しさだった。ケバブは週末の昼にサッと買ってこられる貴重なファストフード。
パン屋でケーキが売ってるという罠
街にはいくつもパン屋があり、スーパーマーケットなどほとんどの店が閉まる日曜・祝日でもパン屋は開いている。魔女の宅急便で見たように大きなハード系のパンが後方の棚に並んでいて、店内はこうばしい香りに包まれている。パン屋のドアを開ける時はワクワクした。そして、パン屋にあるのはパンだけではない。本格的なケーキもあるのです。誘惑…!
体感として日曜日は特にケーキの種類が多い気がしていて、キラキラとしたケーキを目の前にするとつい買ってしまう。いつも同じケーキがあるわけではないから、今買わないと、次は出会えない気もして。
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ドイツではケーキ屋は見かけなかったが、アイスカフェはかなりあった。夏だけ開店しているアイスカフェ。エアコンがないので無性にアイスが食べたくなった。
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ドイツの甘いものは、とことん甘くてボリュームがあってとても美味しい。日本の甘さメーターでは測りきれないほどの甘さで背徳感もある。でも今まで食べた中で一番甘かったのはベルギーで食べたベルギーワッフル。この時初めて「甘さで脳が溶けそう」という感覚になった。ベルギーの甘さに比べたら、ドイツの甘さはまだ優しいものなのだと知った。
村上春樹好きは憧れるダンキン・ドーナツ
村上春樹作品の読者であれば一度は食べてみたいダンキン・ドーナツ。世界最大のドーナツチェーンで作中には度々出てくるのに、日本にはない。まさかドイツでお目にかかれるとは!
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やわらかくてものすごく甘い。クリスピークリームに近いドーナツだった。あぁこれが「ダンス・ダンス・ダンス」によく登場したダンキン・ドーナツ、と雪景色を思い浮かべながら食べた。
心の支えの日本食
ここまでの写真や文章で、ドイツでの食生活についてどんな感想を持ってもらえただろうか。意外とドイツの食事も美味しそう、これがずっと続くのはキツそう…とにもかくにも、ドイツにも美味しいものが結構あることが伝わったら嬉しい。ドイツやヨーロッパでしか食べられない美味しいものもたくさんある!
しかし食事に全く関心がない人を除いたら、95%ぐらいの日本人はドイツの食生活に馴染めない壁にぶつかると思う。私は、何が大変って食生活が一番キツかった。ドイツに美味しいものがないわけではない。でも味や食感にバリエーションが少ないことと、レトルトやお惣菜など既製品で好みのものになかなか出会えないことがしんどい。
醤油と味噌と出汁が封じられたらこんなにも別世界なのかと何度も思った。もちもち、ねばねばなどの食感もほぼない。ドイツ生活も半年を過ぎると日本食が食べたくてしょうがなくなって、でもその願いはなかなか叶わないから「納豆とか冷静に考えると臭いし危険な食べ物ではないか」「寿司って…なんだっけ?(記憶から消そうとする)」など自己暗示をかけて乗り切ろうとしていた。本当は納豆と寿司が食べたくて仕方ないのにな!恐ろしいことに、極限まで追い込まれると人間はこれまでの常識をどうにか変えようとしてしまうのだと体感した。
ここで記事にした食生活は、そんな境遇でもなんとか美味しいものを、あまり時間的な負担をかけすぎずに食べようと努力した結果です。最初のうちは何度も新しい食品にトライして、何度も失敗した。そうしているうちにだんだんとリピートしたい食事がわかってきて、ドイツらしい食事と日本らしい食事を半々ぐらいにすることで落ち着いた。
以下は、心の支えだった日本食です。
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ドイツでの食生活、とある1週間はこんな感じ
では実際には、どのような食生活になるのでしょうか。具体的なモデルケースは以下の通りです。
昼ごはん
<平日>
月:買ってきたサンドイッチ・パン
火:冷凍ラザニア、サラミやハム、瓶入り野菜
水:買ってきたマルクトの焼き魚弁当
木:ごはん、白身魚のフライ、味噌汁、サラダ
金:レトルトパスタ、買ってきたフリカデッレ(ハンバーグ)、瓶入り野菜
<土日>
土:ケバブ
日:近所のレストランでソーセージ、パン、サラダ、ビール
おやつ
フルーツ、スムージー、チョコレート、ポテトチップス、カップ麺、ケーキ、ドーナツなどをたまに
夜ごはん
<平日>
月:パン、焼いたソーセージ、サラダ
火:ラーメン(貴重な品)、瓶入り野菜
水:ごはん、焼き魚弁当の残り、サラダ
木:ごはん、サーモン、炒めた野菜、味噌汁
金:ごはん、メット(豚の生ひき肉)、サラミやハム、瓶入り野菜
<土日>
土:トマトソースのパスタ
日:無印良品のレトルトカレー(貴重な品)
…多少のイレギュラーはあるものの、旅行やお出かけに行かないとほぼこのサイクルの繰り返しになる。これがリアルなドイツでの食生活だった。大都市の中心部に住むともっとアジア食が手に入りやすくなるのかな。
ドイツに住んでいるからこそ食の恩恵を受けているなと思えることもあります。
「ドイツで日常的に食べられる美味しいもの」
チーズ
ソーセージ
ドイツパン
ドイツビール
これらは本当に美味しいし、日本で買うより安いし、気候に合ってる食事だなぁと思っていた。種類もすごく多い。
一方、頻繁に食べたくても、なかなか難しいものも…
「日本ではよく食べていたけれど、ドイツでは入手困難or貴重な品」
納豆、豆腐など大豆製品
キムチ
しらす
寿司、刺身
海苔、ワカメなど海藻類
アサリ、シジミなど貝類
ピラフ、焼きおにぎりなどお米の冷凍食品
カレー、パスタ、ラーメンなど、日本人の味覚にバッチリ合うレトルト食品
「食べるラー油」のような、作った人天才!?なふりかけ
日本的な味付けのポテトチップス
和菓子
これらは挙げ出したらキリがないです。貴重なので、どこで「日本食カード」を切るかはいつも考えてた。
最後に
ドイツに住んで、食について考えることがよくあった。日本に住んでいる時は「毎食すごく美味しいものを食べたい!」「和洋中バランスよく食べたい!」と思っていたけれど、これまでは食にエネルギーを使いすぎだったのでは、食で欲求を満たすことに依存し過ぎていたのでは、という気にもなった。ドイツに住む経験をしてから、良くも悪くも食事を用意するということに肩の力が抜けたと思う。日々の積み重ねを考えると、大幅に時間や気力を他に使えるようになったと言える。
とはいえ、日本のバラエティー豊かな食に染まった人がドイツの食生活に適合するのはなかなか難しいと思う。もっと自炊を頑張れば良かったのでは?って?いやはや、30代で初めての海外生活、そんな余裕はなかった。
本帰国してすぐ、真っ先にセブンイレブンに行った。目に映るひとつひとつが、ドイツにいた時に喉から手が出るほど欲しかったものだ。あぁ、コンビニの棚がキラキラして見える。セブンイレブンがドイツにひとつでもあったらなと思いながら、私はめかぶを手に取った。