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『ぼくたちは習慣で、できている』
ミニマリストの先駆者といわれている、佐々木典士さんの『ぼくたちは習慣で、できている』を読了。
天才を作った小さな「トリガー」
東京大学法学部を主席で卒業、財務省の官僚を経て弁護士になり、ハーバード大学のロースクールをオールAで修了、ニューヨーク州の弁護士資格も取得したという、何とも眩しすぎる経歴の持ち主である山口真由さんの、勉強を習慣化する小さな「トリガー」の話。
起床すると窓のカーテンを開けて太陽の光を浴びる。次の瞬間、視線を移す。椅子に座って、何の本でもいいから読み、母親が「朝ご飯よ」と叫ぶまでの10分程度を机の前で過ごす。これで机に座るということに1日抵抗がなくなるという。学校から帰ってきておやつを食べると、また「机を見る」ことを起点に勉強をはじめる。
「机を見る」なんて、超些細なトリガーでも人を習慣づけすることができるのは発見だった。
「見る」なんて動作でいうと一瞬でできるから、これはかなりいいかもしれない。
私も寝る前に机の上にテキストを置いておいて、起きたらまずテキストを「見る」のをやってみようと思う。
→やってみたら、ただ「見て」終わった。私にはまだ仕組み化が必要だ。
やめたい習慣のトリガー
チャールズ・デュヒッグが挙げる5つのトリガーが興味深い。著者がやめたい飲酒のトリガーが以下の例。
・場所(帰り道にあるコンビニ、友人の結婚式の会場)
・時間(仕事が終わった夜、日曜日の昼間)
・心理状態(残業続きでストレス、ミスして落ち込む)
・自分以外の人物(素敵な女性とのデート、久しぶりの同窓会)
・直前の行動(運動で汗を流した、温泉に入った)
私は甘いものがやめられないので、自分のトリガーを考えてみようと思った!
イチローのしんどい時の乗り越え方
「日々やっていることを同じようにやること」を大切にしているそうだ。「心から持っていくのは難しいですが、身体をいつもと同じように動かせば、そのうちに心がついてくる。心が積極的になれない時のテクニックです」と言っている。
そうなのよ。落ち込んでいるときって「頑張ろう」って思えない。何であんなに頑張れてたんだろう?って自分の頑張れてたときの気持ちを思い出せないこと、結構ある。
それでも朝起きて、何も考えずにお弁当を詰めて出勤すると、「今日もお弁当を作って、仕事にも行って偉いな」ってちょっと前向きな気持ちになれる。
「日々やっていることを同じようにやること」
シンプルでかつ、本質ですね。
寝る前をつまらなくする
寝る時間が段々遅くなるのは「その日を諦めきれない」からだと思う。(略)
ぼくがいいと思っているのは、寝る前を、ちょっとつまらなくすること。たとえば、おもしろすぎない本を読むこと。短編集や詩なら区切りが多いのでそこで止めやすい。実用書だったり、英語の文法書も項目で区切れる。
これは目から鱗で、すぐにメモした。
YouTubeや続きが気になる小説は、寝る前には向かない。
早速、寝る前に宅建の参考書を読んでみた。すぐに閉じて眠りについた。これはかなり効果ありです。
本に登場する名言たち
プロの作家とは、書くことをやめなかったアマチュアのことである。
か、かっこいいーー!!!!!
かっこよすぎて思わずメモ。
書くことをやめなかったアマチュアかぁ。痺れるぜ。私も書くことをやめないアマチュアになりたい。
神よ、変えられないものを受け入れる平静を、変えるべきものを変える勇気を、そして、それらを見分ける英知を与えたまえ
これはメンタリストのDaiGoがよく言っている名言。この名言もかっこよくて好き。
「変えるべきものを変える勇気を、そして、それらを見分ける英知を与えたまえ」のとこなんて最高だよね。痺れるぜ。
人生とはできることに集中することであり、できないことを悔やむことではない。
いいっすね〜勇気をもらえる。
詩的な文章を書く人に憧れるけど、私にはまだできない。でも、日々起こったことを日記に書くことならできる。
自分のできることに集中するしかないということですね。
ぼくたちは習慣で、できている
私はミニマリズムな考え方が好きです。
モノを徹底的に手放した後の行き着く先は、「自分の生活を見直すこと」なんだと思います。
モノやすべきことに溢れた部屋では、やる気は起きない。自分もそうです。
すっきりした部屋だからこそ、自分はこういうときにお菓子を食べがちだな、とか早起きすると朝日が綺麗だな、とか小さな変化に気づけるんだと思います。
ミニマリストの佐々木さんが習慣の本を書くことは必須だったんだと思うし、非常に説得力がありました。
自分の生活を見直したくなる、とてもいい一冊でした。
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