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イシイルカは軍事的緊張をもたらすか

国家間紛争に発展しかねないイシイルカ

水産庁による推定海域は
イシイルカ型イシイルカ → オホーツク海南部 
リクゼンイルカ型イシイルカ → オホーツク海中部

水産庁が捕獲枠を許可しているのは

北海道
青森県(イシイルカのみ)
岩手県
宮城県 

特に岩手県の捕獲枠が多く
イシイルカ 
リクゼンイルカ 共に
多い時は毎年
各6,000頭近い枠があった

イシイルカ型の一部の個体群は
枯渇している可能性が指摘されている

イシイルカ猟は先史時代まで遡り
これまで乱獲を長年続けてきた事で
減少している筈の資源量データも
13年以上、変わらないまま更新されていない
この事は過去投稿に詳細を述べたが
今日は生息域の問題について考えてみたい

水産庁が挙げているイシイルカ型の個体群は11系群ある
その内、希少性評価に用いているのは、
イシイルカ型日本海-オホーツク海系群と
リクゼンイルカ型系群 以上2系群

希少性評価に用いていないのは、
オホーツク海北部系群
北西太平洋系群
ベーリング海西部系群
ベーリング海東部系群
西部アリューシャン列島周辺系群
中部太平洋系群
アラスカ湾系群
オレゴン州沿岸系群
カリフォルニア州沿岸系群 以上9系群

希少性評価に用いていないという事は
絶滅のおそれがあるか否かの判定が不能という事であり
捕獲対象からは外すべきだ

水産庁が評価に用いなかった個体群9系群のうち
特にオホーツク海北部系群は
評価に用いたリクゼンイルカ型系群と
生息域が一部重なっている

この事は、評価に用いなかった北部系群が
誤って捕獲されてしまう可能性を孕んでおり
しかもそれが日本の排他的経済水域(EEZ)を超えて
回遊している事を考えると
国家間紛争に発展するおそれが生じてくるのではないのだろうか

オホーツク海は『核の聖域』と呼ばれ
軍事的緊張の高い海域である
ロシアはオホーツク海に面したカムチャッカ半島のルィバチに
原子力潜水艦(SSBN)を配備している
然も前投稿に示したように
ロシアはイルカを軍事利用している
ロシアとの間に協定を結ぶ事なく
ロシアのEEZや公海を回遊しているイシイルカを
捕獲してよいのか

この点について(EEZを超えている点について)
1ト月程前に水産庁に問い合わせると、担当者は言った

『EEZを超えて捕獲することは、
どこの国でもやっている事ですし、大丈夫ですよ』

(大丈夫な訳ないだろ)

2023.03.18