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中村桃子
2019年10月14日 18:23
物心ついた時には、光を浴びて、舞台の上をくるくる走り回っていた。そこが自分の生きる場所だと信じて疑わなかった。それは「その世界しか知らない」という事でもあった。それを不幸だと思う人もいるのかもしれないけれど、他人がどう言おうが、自分は幸福だった。 《井の中の蛙大海を知らず》ということわざがあるけど、のちに、《されど空の青さを知る》というフレーズが付け加えられたという。そのフレーズを「蛇足だ」と