ファンのあり方

私はオタクだ。

ずーっと昔からオタクで、色々なオタクだ。

漫画、アニメはもちろん、バンド、アーティスト、アイドル…でも無節操なわけではないですが、それなりに多趣味というか好きなものは多い方ではあるかもしれない。

さて、「ファン」とは何か。明確なものはない。ただ、応援したいアーティストやアイドルやバンドや芸能人などがいる人のこと、だと思う。

その中でも「CDを全部持っているべき」とか、「グッズは必ず持っている」とか、「部屋はポスターだらけ」とか、「ライブは必ず行く」とか、誰かが勝手に作った尺度でファンの度合い?みたいなものを測る人がいる。

私もそんな一人だった。

収集癖のあるオタクだったため、「CDは全部持っていて当たり前」だと思っていたし、「雑誌は絶対買う」とか、「遠征は必ずする」とか「ライブ行かないとファンじゃない」と思っていた。ただ物理的な問題やそこまで財力はなかったので限界があった。諦めなければいけないこともたくさんあったけど、CDだけは網羅していた。グッズも買える時は集めていた。

だけど段々好きなものも増えて、ずっと追いかけていたバンドよりもその時ハマっていたアニメに夢中になってしまい、CDをあまり聞かなくなってきてしまった。

ただ、新曲は出れば買うし近くにライブをやるとなれば行くし、というスタイルでなんとか追いかけていた。そして他のバンドもそんな感じになっていった(2、3バンド追いかけてました)

だけどその中の一つのバンドに違和感を覚えるようになりました。曲を聴きたいと思わなくなってきたのです。

きっかけは友達がライブに行かなくなってからです。

いつも一緒に行っていた友達が彼氏が出来たのをきっかけにライブはもういいかなーと誘っても断られるようになったので、一人で行ってました。一人でライブに行くこと事態は慣れているので全然平気なのですが、どうもライブに行った後にまた行きたいとあまり思わなくなってしまったのです。

そのバンドはボーカルさんが特に好きだったので行っていましたが、そのボーカルさんがカッコ良さに魅かれたのに美の方に寄っていったので違和感を覚えてしまいました。オタク用語でいうと解釈違いのようなものでしょうか。

そこから「なんでライブ行ってるんだっけ?」と疑問を持ってしまい、ライブには行かなくなり、CDも買わなくなりました。

そこから「ファンとは何か?」「私は心の底からバンドのCDをほしくて買っていたのか?」と自問自答するようになり、惰性で買っていたことを自覚するようになりました。

それから暫くバンド系の音楽はあまり聴かなくなってしまいました。なんとなく聴く気分になれなかったのです。でも、このコロナの影響でストレスが溜まり、毎日鬱々とした気分でいた時に好きなバンドがオンラインライブをやってくれました。

久しぶりの大好きなバンドの演奏を聴いて熱い気持ちになり、久しぶりに聴くとやっぱり好きだな、と再確認しました。心の底から懐かしさと安堵で胸が満たされました。やっぱり好きだな、と自覚してからは聴くようになりました。

こんな風にただ音楽を楽しんでCD買ったり、ライブ行ったり…これがファンなんだなって改めて思いました。

義務になってきたら少し立ち止まって、改めて好きなものと向き合ってみるといいかもしれません。

そんなことに気づいた2020年でした。

ここまで読んで頂きありがとうございました!

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