クッキー　【創作SS】

我が名はクッキー
名の通りクッキーである

透明の袋に入れられている
その袋を握るのは小さな手

手の持ち主は少し興奮しているようだ。
恐らくたかし君にでも渡すのだろう。

そうか、我はたかしと一緒になるのだな。

あ、たかし君が照れて走って行ってしまった。

おいおい、泣くなよ。
まぁ、顔を赤くして緊張してたお前はショックだろうな

お？お前が我を食べるのか？

ふん、まぁいいだろう。
お前なら悪くない。
強いて言えば惚れた弱みだ。
好きな女の一部になるのは悪くない。

どうにか袋から逃げ出して食べられる運命から逃れようと思ったけどお前の顔を見たらどうでもよくなった。

我を食べたら泣き止むんだぞ？

幸せにな。