備後国 藺を植る図 畳表の製図
備後国 藺を植る図
たゝみ表は、備前、備中、丹波、近江、尾張、加賀、等より出すといへども、備後を最上とす。表を織艸に、燈艸石、石髭芻の両種あり。共に、藺と名づく。燈艸は、葉大きし故に、表に織て ● して弱し。あるひは、蒸て、燈心となす。石髭芻は、葉細くして、表に織て強し。上品とす。丈短きものを中続として、其長きを引通しとす●●。七島藺なるものあり、又、琉球藺とも云。則、琉球表也。
備後国 畳表の製図
藺は、六月芟とりて後、その根より生じたる新芽を、秋に至りて、他の田にうつし、●● 肥 を入て、翌六月土用迄に芟とる也。さて、土中に穴をほりて、右の藺に白土を水に和し、その内にて●●すりて日にさらし、長短をえらび、ふめ糸を径糸として、機にかけており上げ、立毛を去りて、一枚づゝ白つちをふりてよくすり込み、荷づくりをして、諸国にいだす也。
筆者注 ●は解読できなかった文字を意味しています。
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