摂津国 伊丹酒造之図 同新酒荷出之図
摂津国 伊丹酒造之図
酒は、我朝往古より造ると虽も、清酒をつくりはじめしは、文禄慶長のころより、伊丹近郷の山本氏の発明にして、其はじめ、わづか五斗一石を醸せしが、年々にしたがひますます盛んにして、当今、伊丹、池田、兵庫、今津、○○○○出す ○○○○を以て数ふるにいたれり。
同新酒荷出之図
酒造は、白米五斗を以て 一■ [■は酉+胎]、或は、一ト仕廻を立て、米を洗ひ、蒸して、麹一斗七升、水四斗八升を加ふるを初めとし、桶へ入●へ、梓廻す事、数度 ○○○○○○
四度、都合、白米ならびに、麹合して、八石五斗、水四石四斗となる。日数、凡、十三、四日に手入して、熟成の酒となる。後、嚢にいれ、●に満して絞り、すましをけに入てこし、四斗だるに収め、凡そ、■ [■は酉+胎]にて、廿三、四樽になるものなり。
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筆者注 ○は欠字、●は解読できなかった文字を意味しています。
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