有馬篭細工（ありまかごさいく）

有馬ありま篭かご細工ざいく

摂州せつしゆう 有馬、日本につぽん第一の温泉おんせんにて四時しじ湯治とうぢの人おほく 繁昌はんじやう の地ちなり。此所の人、竹細工に妙めうを得ゑていろ／＼の竹篭をつくりおす有馬篭とて名物なり。湯治の人、買求かいもとめて家いへづとゝす。

駿河するがの府中ふちう、又 竹篭の名物有。其細工よし。有馬細工にまけずおとらず。関東くわんとう の人は有馬篭は名もしらず。駿河篭を 賞観しやうくわん する也。

※ 「家いへづと」は、家苞いえづと。家へ持ち帰るお土産みやげのこと。

出典：国立国会図書館デジタルコレクション『日本山海名物圖會 四』

摂州有馬
此所の人竹細工に妙を得ていろ／＼の竹篭をつくりおす
有馬篭とて名物なり

湯治の人 買求めて家づとゝす

まつ毛と髭の長いわんこ

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