【梅園魚品図正】(39) 海鷂魚(ゑい)
海■魚
海■魚 の 以 少なる トンビと云。不 然、トンビと称する者は、別種に 而 烏ヱイと云。海■魚は一種也。 [■は謡の右+鳥]
最ヱイの少なるは、味 不 美。鳥ヱイは、狀形 烏に似たり。味 不 好。エイも中品なる以 為 隹品 。
鳥ヱイ『本草』に曰、□尾魚。地青魚、雞子魚の屬なるべし。
海鷂魚
エイ アカエイ 往古 大トビウオ
邵陽魚 『食鑑』作 少陽
鯆魮魚 蕃蹹魚 石蠣
『産物志』黄魟 アカヱイ
其尾に 有 毒。人をさせば、甚痛腫して死す。樟脳、或、楠木竒南香をたきて、ふすべて、甚即妙有ること『大和本草』に出す。其種類多し。其大なる者、五六尺、七八人にて相荷ふ。是希也。海鷂魚、種類尤多しと■。此者を為 上品 。味甚美にして勝れり。[■は厶+虫]
※ 「ふすべて」は、燻べて。いぶして。
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筆者注 『梅園魚品図正』は、江戸時代後期の博物家、毛利梅園による魚図鑑です。説明文書は漢文体が中心でのためパソコンで表示できない漢字が多く、漢文の返り点と送りがあります。読みやすさを考え、パソコンで表示できない漢字は □ とし、名称の場合はできるだけ [■は〇+〇] の形で示すようにしました。
また、漢文の返り点と送りはカタカナと漢数字、振り仮名と送り仮名はひらがなで記載しています。
この作品に引用されている文献については、こちらの note を参照してください。 → 【梅園魚品図正】文献まとめ
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