【観音霊験記 秩父巡礼】第八番青苔山西善寺/唄念仏 2 mominaina 2024年7月31日 14:53 出典:国立国会図書館デジタルコレクション『観音霊験記 秩父巡礼第八番青苔山西善寺 唄念仏』観音霊験記 秩父順禮ちゝぶじゆんれい 第だい八番 青苔山せいたいさん西善寺さいぜんじ たゞたのめ まことのときは さいぜんじ きたりむかへん みだの三尊さんぞん奉額 靡なびけとや 弥陀みだの左右に 花柳はなやなぎ唄念佛うたねんぶつ當寺たうじの本尊ほんぞんは恵心えしん僧都そうづの作さくにして、又また、弥陀みだの三尊さんぞんもあり。今いまはむかし、兵亂へうらん 屡しば/\ おこりて、神社じんじや佛閣ぶつかくも廃衰はいすゐせしとき、一人ひとりの旅僧りよそう来きたりて、里人さとびとにむかひて「當寺たうじの詠哥えいかは何なにといふ」と聞きゝければ、取とりあへず大音だいおんに節ふしをつけて唄うたひ、おはりて、かくの如ごとく面白おもしろくむかしはうたひて順禮じゆんれいせしとおしゆ。旅僧りよそう悦よろこびて、「あらかしこし、その順礼哥じゆんれいうたは他たに勝すぐれたれば、忘わするゝことなかれ。最早もはや兵乱へうらんもしづまりて、太平たいへいに復ふくし、永ながく佛乗ぶつじやう起おこる也」としめして失うせ給ふは、是これ、圓通ゑんつう大士だいしの應化おうげに在ましませば、間まもあらず 泰平たいへいとなりて繁昌はんじやうすること不思議ふしぎの灵驗れいげんなり。※ 「灵驗れいげん」は、霊験れいげん。筆者注 ●は解読できなかった文字を意味しています。新しく解読できた文字や誤字・誤読に気づいたときは適宜更新します。詳しくは「自己紹介/免責事項」をお読みください。📖 ダウンロード copy #古文 #古文書 #秩父札所 #観音霊験記 #観音霊験記秩父巡礼 #巡礼歌 #西善寺 #円通大士 #唄念仏 #歌念仏 2