加賀笠(かゞがさ)
加賀笠
菅笠、国ゝよりおほく出れども、中にも加賀を上品とす。第一、菅の色白く 糸ぬひこまかにして、其 恰好よし。歌には 難波菅笠名物なり。
万葉集に、
押てるや なにはすげ笠 よきふるし
後は誰きん 笠ならなくに
又、延喜式に摂津国 笠縫氏とあり。今、大坂 玉造 の 東深江村の民、もつぱら菅笠をぬひて家業とす。いにしへの伝来なるべし。
※ 『万葉集』第十一巻
おしてる 難波菅笠 置き古し 後は誰が着む 笠ならなくに
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