灰吹（はいふき）

灰吹はいふき

灰吹は、竿さを銅あかゞねを南蛮吹にして銀をしぼる也。灰をこねてふいごの口へ土手をつきてふく也。故に、灰吹といふ。

銀の上品を南鐐なんりやうと云。又、軟挺なんていとも云。爾雅じがにいはく、白銀これを銀といふ。其美なるものを鐐と云、云々。又、印子いんすと云は、准南王わいなんわう劉安りうあん上金の上に劉の字をきざませられたる金なり。続ぞく博物志はくぶつしに見えたり。

※ 「南鐐なんりやう」は、精錬した上質の銀のこと。
※ 「爾雅じが」は、漢の時代の字書。
※ 「准南王わいなんわう劉安りうあん」は、漢の高祖の孫。哲学書『淮南子えなんじ』の編纂者。

出典：国立国会図書館デジタルコレクション『日本山海名物圖會 一』

「たゝらかべ」「水ぼうきにてみづうつ所」
「すばい」「すばいおけ」

※ 「すばい」は、素灰すばい。消炭けしずみなどの混じらない灰のこと。

「たてつちば」

灰吹は竿銅を南蛮吹にして銀をしぼる也

灰をこねてふいごの口へ土手をつきてふく也
故に灰吹といふ

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