宮嶋船祭（みやじまふねまつり）

宮嶋みやじま 船祭ふねまつり

神事じんじ六月十七日、神輿みこし舟にて御旅所おたびしよへ渡わたり給ふ。宮島より一里むかひに、地ちの御前ごぜんとてお旅有。神輿お清きよの時、鳥井の内にて 管弦くはんげん あり。還御かんぎよには長濱ながはまのお戎へびすへ御より管弦おはりて、大元大明神へ御より同管弦ありて、本社ほんしやへ御帰かへり也。

舟のかざりは灯籠とうろうのまはり、桜さくらの作り花あり。灯篭は、だんせんがたと角かくあんどうと也。やかたの上の宝珠ほうしゆにも火をともすなり。御供舟いろ／＼のちやうちん、其外つくり物有。海上かいじやう一里半ばかりつゞく也。

出典：国立国会図書館デジタルコレクション『日本山海名物圖會 四』

神事六月十七日 神輿舟にて御旅所へ渡り給ふ

舟のかざりは灯籠のまはり桜の作り花あり

灯篭はだんせんがたと角あんどうと也
やかたの上の宝珠にも火をともすなり

御供舟いろ／＼のちやうちん 其外つくり物有

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