母業ブルースあとがき
先日の、昼寝しない娘への心の葛藤をぐだぐだと書き連ねた記事に、先輩ママさんたちからびっくりするほどたくさんエールをいただきました。
この場を借りて、改めてありがとうございました。
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幼いころ、私は母に「あんたを泣かせたあと、毎回、あんたの寝顔を見ながら涙が出るほど後悔している」と言われていた。実際、とてつもなく感情的な母だった。
幼い私はそれを聞いて「かわいそう」と母に同情していたけれど、成長して彼女の性質を理解するようになるにつれ、ああアレは、「後悔していると言うことによって、感情的になったことをチャラにしようとしていたんだな」と理解するようになった。
後でしおらしい態度を取ればチャラになったつもりになって、また、その繰り返し。私が大人になっても、彼女のその性質が変わることはなかった。
私はそれがすごく嫌いだった。弄ばれ攻撃され血を流した心は、謝ってチャラになるものじゃない。ふざけんな。自分だけスッキリしやがって。せめて傷つけない努力をしろ。「気の済むまで感情的に相手をいたぶる自分」を止める努力をしろ。と。
私自身、子どもと接していると嫌でも感情的になる場面が来る。そこで、嫌でも母のことが思い出される。「ああ、いま、あの時の彼女のように、感情的に気の済むまで相手をいたぶることが出来る状態だな」と。それにゾッとする。堕ちることは出来る。娘に八つ当たりして、自己嫌悪して、謝ってチャラになった気になることも。やろうと思ったら出来る。
そもそも子育ては密室状態。だれも見ていない。いたいけで純粋でまっすぐで、それでいて非力で、声を上げられない我が子しかいない。
さあ、どうする。
人間が試される。
私は昨日、「もう嫌だ」と能面顔になって半分逃げながら、最終的に「このままいって娘の寝顔にごめんねと言って後悔する」のは嫌だと思い至った。あんな風にはなりたくない。あんな形で娘を傷つけたくない。そんなことをしたら、過去の自分まで傷つく、と。
子育てにおいて、母である自分が多少なりとも感情的になることは避けられそうにない。だから、今後のためにも、今回自分のなかに起こった葛藤と転換点を、細かくトレースしておきたかった。
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もちろん、昼寝に期待しないのが一番だろうし、そもそも自分の体調が良ければどうってことない話ではあるのですが。
いつか、また弱った時の自分のために(残念ながらそれはすぐ訪れるだろうし)、今回の心の動きを残しておこうと思った次第です。
…と、いう話を、木曜日ポイント記事に軽く載せよう思って書いたのですが、思ったよりヘビーにそして長くなったので切り離しました。木曜日の方は、後日更新します。
ちょっと真面目な話になってしまいましたが、「感情的になる」というのは大いに程度問題を含むものであると思っています。
私が晒された母の感情はとても激しく、ときに憎しみすら感じるものであったために私は上記のようなことを思っていますが、一般的な「お母さんたち」の感情を否定するつもりはありません。
むしろ、どれだけ「お母さんたち」が、常に自分自身と対峙し、感情を持て余し、葛藤し、苦悩し続けているか。その生々しさが少しでも書き残せていたら、と思っています。
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