水ぬるむ―春待つ風景
第三侯 【魚上氷 うおこおりをいずる】2月14日―18日 Fish emerge from the ice
二十四節気の立春も末侯となり明後日からは「雨水」となる。各地で大雪の警報が出ているが、日が長くなり日差しが明るく刻々と春が近づいている。日本海側の皆様は大変な雪で、申し訳ないような寒さの緩んだ一日だった。
【いつもの散歩コースの白鳥たち】
午前中、友人から沼にハクチョウが来ているとの情報が入り、取るものも取りあえず駆けつけた。先日と景色は特に変わらず木々はまだ枯れたままだが、ハコベや野草の芽が枯草の間から沢山顔を出していたし、なにより水面がキラキラして春めいていた。昼間は田んぼで落ち穂をついばみに出かけている鳥たちも今日はなぜかのんびりくつろいでいるようだ。ハクチョウの回りにはオナガガモや真っ黒いバンが嬉しそうに水音を立てていた。
日本に渡ってきている鳥たちの9割が集まっている宮城県北部の伊豆沼では鳥たちの北帰行が始まっているとのこと、もしや名残りを惜しんでいるのかもしれない。これから秋田や岩手、北海道などの中継地で羽を休め、遥かシベリアまでの旅に備えるのである。
【今日見つけた花】 まだ花らしい花がまだ見られないこの辺りだが、公園の回りを歩いただけだが、ツバキが咲き始めていたし、馬酔木の蕾もふっくらとしていた。これからは日に日に散策にも弾みが付いてくるはずである。
小鳥の声も賑やかだったが姿は見えずじまい。ウグイスの初音まではもう少し待たなければいけない。その代りと言うわけではないが、こんなお菓子があったので、三時のお茶で。
【スプリングロールと豆ごはんの献立】 散策から帰ると春らしい夕飯を作りたくなった。しかし少々くたびれたので、凝ったものを作る元気はなかった。昨日買い物をしたので、えんどう豆、絹さや、菜の花、エビ、蕗の薹、そして春巻きの皮の小さなものを買ってあった。蕗の薹は刻んでごま油で炒め、「バッケ味噌」と言う甘味噌で煮詰めたものを保存食に作った。
★豆ごはん―土鍋で最初から豆を加えて炊いた。色は悪くなるが豆の香りを味わうにはこの方法が良い。塩を振りいれ、お酒を少し加えた。ご飯の隣は菜の花のたらこマヨネーズかけ。
★簡単春巻き2種 一つは何年も前にどこかで見てずっと作ってみたかった絹さやだけの春巻き。食べたこともなくどんなものだろうと思いながらの試作品である。絹さやの筋を取り水に放してパリッとさせて置き,水気を拭き取り斜めに千切りしたものをただ巻いただけのもの。絹さやの甘味と香りがして予想より美味しかった。味をつけていないので柚子のポン酢を付けて食べた。塩だけでも美味しいかもしれない。 もう一つは海老春巻き。これも火を通さない簡単なもの。海老はコロコロに切り、少しつぶしてみた。塩胡椒で下味をつけ、つなぎにマヨネーズをほんの少しと片栗粉を振り入れ、ゆで卵の刻んだものを混ぜてみた。春巻きの皮に青紫蘇を敷き巻いた。ひたすら緑、黄色の春らしい春巻きが出来た。正式な作り方ではないが、あっさりして、まずまず美味しかった。こちらはスィートチリソースが合いそうだが、在庫がなかった。 写真はうまく撮れていないが、左上が海老と茹で卵、右下が絹さや巻きである。三陸の新若布のお味噌汁を添えた。
と言うわけで思いがけず春の景色と味も楽しんだ。明日は少し頑張ることにしようと思う。では今日はこの辺で。