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はじめて「過呼吸」になった話


先日、歯科医院で治療中にはじめて過呼吸になった。

過呼吸または、過換気症候群をどのくらいの方がご存知だろうか。

過度の緊張や不安から無意識のうちに呼吸が激しくなり、過剰に酸素を取り入れてしまうことで血液がアルカリ性になって、しびれや手指の硬直などさまざまな症状が現れる、というものだ。

私の場合、歯の治療の途中で少しだけ「これ大丈夫かな」と思ったつもりだったけど、たぶんその時点で相当ストレスだったんだろう。
少しずつ息苦しくなってきて、ちゃんと呼吸しなきゃと思うとだんだん呼吸が激しくなってきて、そしたらどんどん苦しくなっていった。
その後は、手足が痺れて、その痺れが全身に伝わって…お医者さんが手を握ってと言うので握ろうとしたけど、全然力が入らない。
そしたら、痺れが震えに変わってきて、手がブルブル震えてる。身体も寒くなってきた。

その時点で過呼吸と判断されたらしく、「ゆっくり息を吐いて、吐くのを長く、10秒くらいかけて、できたら息を止めて」と。

あとで聞いたら、酸素がたくさん体内に入り過ぎているので、なるべく吸うのをやめて、吐くのを多くすると回復するそうだ。

まあ、びっくりするよね。

なんで?どうして?ってなってたし、冷静ではなかったと思う。

言われた通りにやってると少しずつ落ち着いてきた。

震えも収まって、痺れた感じもなくなり、10分くらい経つと、寒くて震えてた時に掛けられたタオルケットが暑くなってきた。

少しずつ、現実を理解し始めた。

「私って神経質なのかな?たしかこれって精神的なことが原因で起こるヤツだよね」

落ち着いた頃に、お医者さんが説明してくれた。
過呼吸という症状で、酸素が多すぎるとこんな風になるんです、と。
あと、なんかいろいろ聞いたけど、よく覚えてない。

でも、私の不安な気持ちが原因だったのは分かった。
麻酔に対する恐怖なのかも。

 以前、妊娠中に切迫早産になって救急車で運ばれて、点滴した時に動悸がした事があったし、親知らず抜いた時にもドキドキしてた。その時に剥離骨折した嫌な思い出もある。
 その後は歯医者で麻酔する度に少し動悸がするんじゃないかって思ったりもしたけど、ここまで激しくなることはなかったけどなー。

そんなコトを考えながら、綴っていたら思い出した!
過呼吸になる直前に私が考えてたことを。

 麻酔の注射は別に痛くもなかったし、怖いとも思わなかった。治療はどんどん進んで歯が削られてる音とかしてる。それは別に何ともなかったけど、口の中にたくさんの機械が入れっぱなしになっていることに不快感と息苦しさを感じてしまって、そこから鼻での呼吸を意識してしようとした。
 そしたら元々顔に掛けられていた小さいタオルみたいなのが、口を大きく開けることで少し引っ張られて鼻の穴を覆ってるように感じてきた。
自分でタオルをズラして少し位置を変えたけど、すぐに元の位置に戻ってしまって、口はずっと機械が入ったままだし、鼻も塞がってるし、口からも鼻からも息ができないんじゃないかって一瞬不安になった。
「これ、大丈夫かな」って思うと、だんだん呼吸が荒くなってきて、息苦しくなってきた。

それで冒頭の過呼吸の症状が出てきた、というのが今回の全容。だと思う。
タオルがかかってても息はできてたし、なんなら毎日マスクしてるから呼吸ができなくなるなんて、ありえないとは分かってるのに。

まさか自分がこんな状態になるなんて思ってもみなかった。
自分の感情がコントロールできないうちに身体に伝わって、こんなにも苦しくなるなんて信じられなかった。

でも、これが現実だ。

 時々TV番組とかで、パニック症候群の人が電車に乗れなかったり、人混みに入れなかったりするけど、気持ちの問題なんじゃないかなーなんて、軽く考えていた。

 そんな簡単なもんじゃない。
自分でどうにかできることじゃなかった。
本当に無意識だし、どうにかできるならしてるって感じ。

 でも、今思えばタオルはただのきっかけで、やっぱりどこかストレスに感じている何かがあったのかもと思う。
あれもこれも原因かもって考えるとキリがないけど、ひとつずつ楽になれるように向き合っていこうと思う。

たぶん、これは私が私を知るためのキッカケだったのかも。

 自分自身がこんな繊細で神経質で心配性な人間だとは思ってなかったけど、実際の私はソレなんだよって、今回のことで教えられた気がする。

 そんな自分ともちゃんと向き合って、ストレスを少しずつなくして、明るく楽しく生きたいなー。
 まずは、不安なことは我慢しないで訴えることから、はじめてみよう。

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