七夕向けに星空羊羹をつくってみたはなし。
夏の和菓子と言えば水羊羹と相場は決まってます。他のがあれば教えてほしいです、情報求む。
この時期は青が綺麗な羊羹がいろんな和菓子店から出ますよね。せっかくだから七夕合わせで星空をイメージした水ようかんを作りたいところ。
土台を水羊羹で作り、その上に星になるアラザンを載せて着色した錦玉羹でカバーすればイケるかな?
でもこの2層だけだと上から見たとき錦玉羹の青が水ようかんの色で目立たなくなります。よって下地となる白い層を牛乳かんで作ります。
錦玉羹も全て青にするとアラザンの色が以下略なので、最上層は透明な錦玉羹にすべきでしょう。
材料はいつも通り富澤商店で揃えました。アラザンは銀の大小にしようと思いましたが、金箔コーティングのものがあったのでアラザン大はこちらを採用。
4層の羊羹ともなるとめっちゃ時間かかりそうだったので、仕込みは前日の7/6に実施しました。
☀この記事はクロサキナオさんの企画参加記事です☀
弊記事を紹介して頂きました!
水羊羹の層づくり
下準備
水羊羹は粉寒天でも作れますが、どうせなら今まで扱ったことのない棒寒天のほうがチャレンジ感あって面白そうです。
棒寒天を1本取り出して水で戻します。
何分かかるか分からなかったので、昼食後に作業開始するつもりで午前中に棒寒天を水を張ったボウルに突っ込みました。
昼食の片付け後、まずは全層ぶんの材料を計量。牛乳も常温に戻したいのでこの時点で量っています。
計量が終わったら棒寒天の水気をかたく絞り――って持つだけで寒天が崩れまくってうまく絞れない!!
さすがに3時間は長すぎたようです。
仕方がないので小ザルに移し、ヘラを使って水気を絞りました。
寒天液を作る
この寒天を鍋に入れ、パッケージに記載された分量の水を加えて火に掛けます。
沸騰してからも2分ぐらいシリコンベラで鍋の中をかき回しながら寒天をしっかり溶かします。
棒寒天の場合は砂糖を加える前に漉すのですが、ザルに残ったものはほとんど無くてかえって不安に……。
こしあんを溶かす
砂糖は一瞬で溶けたので、そのままこしあんを一袋ぶち込んで寒天液によく溶かします。この時点ですごく「水羊羹」って色してますね。
流しかんに入れて固める
こしあんを溶かし終わったら流しかんに――と言いたいところですが、熱いまま型に入れたら寒天とこしあんが分離する可能性があるので全体の粗熱を取ります。
水を張った大鍋に鍋底を浸けてとろみがつくまでヘラで混ぜ続けるのですが、鍋が重くて写真がぶれてますね……。
例によって流しかんを濡らすのに霧吹きを使っていますが、今回は取っ手付きの底板だけでなく外側のハコにも霧を吹いてみました。
このあと水羊羹の上に層を重ねるので、流しかんは氷水で冷やします。
流しかんに入らないぶんの水羊羹は、過去に買ったムックについてきた細身のパウンド型に入れました。
牛乳かんの層づくり
続いて牛乳かんの層を作ります。こちらは少量なので粉寒天を使います。
棒寒天が粉寒天、こしあんが牛乳に変わったぐらいで手順は水ようかんとほぼ同じです。
固まった水羊羹の上に牛乳かんを薄く流します。
水羊羹より固まるのが早く、気泡を取り除いたところが凹んだので追加したら段差ができてしまいました……。
錦玉羹の層づくり
錦玉羹を作る
最後に錦玉羹を作ります。今回も粉寒天。
錦玉羹の液の一部を青に着色するので食用色素も準備しておきます。食用天然色素の青がクチナシ由来なのめっちゃ意外。
粉寒天を煮溶かしたところにグラニュー糖を投入します。
食用色素を入れた器に錦玉羹の液を分け入れたのですが、綺麗に溶かしきることができずダマができる羽目に……。
夜空に星を散らす
青い錦玉羹の液を流しかんに注ぎます。
どう見ても量が足りません。これ牛乳かんの段差も影響してるな……。
青い錦玉羹の上にアラザンを散らし、最後に透明な錦玉羹を注ぎます。
流しかんから外す
一晩経過して七夕当日。流しかんを冷蔵庫から出しました。
水羊羹と錦玉羹の損耗は最小限でした。牛乳かんに至っては損耗無し。
底板から外すときもツルッと出てくれました。
青の錦玉羹が薄くなってしまったものの、「層状の羊羹」としては悪くない感じ。
完成!
八等分に切り分けました。
水羊羹、とてもなめらかで美味しくできました!
父は「店で買ってきたと言われても信じる」と大絶賛。今まで作った和菓子の中で最高の評価です。
一方で透明な錦玉羹の層だけ滑り落ちてしまう、という大問題も。青の層で四苦八苦してるときもコンロの火は付いていたので煮詰まりすぎたのか、それとも他の原因があるのか……。
多層の羊羹は季節ごとに色々工夫できそうなので、これは原因を突き止めて解決したいところです。
(7/8追記 やっぱり青の層に時間かかったのが問題だったみたい)
続編できました!
お値段付いてますが読みもの部分は全文タダで読めます。