手順書って必要?
2つ目の記事で「訪問看護の業務が煩雑」と書きました。
なので、何が煩雑だったか洗い出してみようと思い、まず手順書(マニュアル)作成業務について記載します。
病院にも各業務やケア、処置方法についてのマニュアルはあります。
各患者さんの禁忌・注意事項は、電子カルテ内に付箋で貼ってあったりします。
訪問看護において異なることは、各利用者さんごとの手順書があることです。
これはすべてのステーションにあるわけでなく、義務でもありません。
では、なぜ作成する必要があるのか?
それはカルテが病院のようにすぐに見れないことにあります。
ICT(情報通信技術)化が進んでいればその必要はないかもしれませんが、そうでないところは紙カルテでの運用になります。
結果、カルテを何冊も持ち歩くより、
手順書と利用者さんの家周辺の地図を持っていけばなんとかなるほうがいいから、となります。
内容はどんなものが書かれてるかというと
・鍵の預かりがあるか・訪問前の電話連絡が必要か・血圧測定をする腕(シャントなどがあり圧迫禁忌の場合)・準備物品や詳細な処置、ケアの内容
などが書かれています。
訪問看護の書類には、ほかに「医師からの訪問看護指示書」「アセスメント用紙」「訪問看護計画書」「看護記録」などの書類があります。
問題なのは、手順書に落とし込む作業があるということ。
転記するとミスが起きます。更新する人が担当者と決まっている場合、その人が休んだ時は更新されません。でも利用者さんは人間で、毎日、毎分状態は変わってます。
その弊害は
利用者さん宅でのクレームや処置内容が変更になったのに適応されなかったアクシデントが起きた時
「手順書に書いてなかったから」
という理由が出てくることです。
(がーん( ̄◇ ̄;)ですよ)
その原因分析どうなの?と思いますが、手順書を持ってれば訪問時のケアができる、ということを目的にしてるとそうなりますよね。
結果、ミスがないように、手順書の更新に躍起になります。事細かに書いて、これでもかという感じになっていきます。
だんだん手順書に書く内容が増えていきます。何が分かればよかったのかもはや分からなくなっていきます。笑
その更新作業に追われて、カンファレンスができないなどの変な弊害が出てきます。
これは個人的な「願望」です。
「こういうステーションはICT化を進めてほしい」
そして以下に、導入時のコストがかかっても得られる効果について・仮説を立てます。
・手順書更新不備によるクレームやアクシデントが減る
・カルテの持ち出しや手順書持ち出しによる個人情報漏洩も今より少し安全になる。
・訪問時にカルテを開けて情報が得られるので、分からないことを電話する時間とストレスがお互い少し減る。
・看護計画などケアについての話し合いをする時間が今よりは増える。
・話し合いの時間が増えケアの目的が明確になり、今より少し質の高い看護になる。
・残業も少し減る。
・手順書の不備という変な原因分析による看護師間の雰囲気悪化を防げる。
おそらくです。仮説です。だれか検証してください。
控えめに訴えてみます。笑
お願いします。
次回は「終末期せん妄と訪問看護」を書きます
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