男性の言う「女っていいよな」がどうしても弱くなってしまうワケ
確かに高校は出席日数が内申に影響したりするので、気になるところではあります。
さらに「女子だけズルい」という反応があっても仕方のないことだとも思います。
まあ、そういう意味で生理休暇に限らず男女ともに高校でも有給制度があれば良いのでしょうけど…。
しかし、「女っていいよな」「男っていいよな」双方の一般的な言い分を見ると、如何せん「女はズルい、羨ましい」と叫ぶ男性側の分が悪い気がします。
ここで言う「男性」「女性」は以下のような定義とします。
・男性…Y染色体をもっている
・女性…Y染色体をもっていない
なのでXXY染色体をもっている人(クラインフェルター症候群)は男性ということとさせてください。
男性の言う「女っていいよな」
あくまでも私の偏見含めて言うと、男性の言う「女っていいよな」は
(他にありますか?)
①甘やかされる(何かしら"優遇"される)
②結婚に逃げられる(働かないという選択肢がある)
③若いときはチヤホヤされる
こんなところでしょうか。
まず、①と③に関して言うと甘やかしてるのは他でもない、男性自身では?
内閣府でも男女別で「性別による無意識の思い込み(アンコンシャス・バイアス)」というものを調査していますが、男性の方が同性である男性に厳しい。つまり①の原因はやはり男性自身でしょう。
実は子育てに関しても、男親ほど「男は男らしく、女は女らしく」にとらわれています。
②に関しても同様で、”専業主婦”という地位は、決して女性だけで築き上げてきたわけではありません。ましてや男性を踏みにじったり力でねじ伏せて奪い取ったわけでもないです。確かに「選択肢」という意味では女性の方が多く見えますが、男性だって選んでも良いわけ。Y染色体保有者で専業主夫に不都合が生じるわけではないでしょう。
何よりも男性を縛り付けているのは男性であることをお忘れなく。
さらに、女性が結婚に逃げられるというなら、男性は「離婚に逃げられる」のでは?障害児の親はシングルマザーが多い(現在根拠となる論文や統計結果を探しています、見つけたら教えてほしい)という話を聞くと、まさにソレを感じます。それだけではありません。
はい、確かに経済的な理由で離婚できない女性がいるのは確かだけど、それにしても女性がガンになると男性の6倍離婚されやすいとは…(苦笑)。やはり男性は「離婚」に逃げられるわけですよ。
結婚に逃げた女性の配偶者である男性には離婚の選択肢がありますけど、障害児の世話をしたり自身の闘病をしている女性に「再婚」の選択肢はありますか?限りなくゼロに近いのでは?
どんなに若いときにチヤホヤされても、女性の平均寿命である90年弱のうち若い時期なんてほんのちょっとです。そもそもチヤホヤだって男性アイドルを見る限り、これも女性である必要性がありません。
女性の言う「男っていいよな」
では、女性の場合はどうでしょう
(1)生理がない
※ここで言う「生理がない」と言うのは、"生理がなくても「健常者」である男性が羨ましい"といったニュアンスで言っています。なので先天的及び後天的な病気や障害で生理のない女性は該当しません。
(2)子供が欲しければ相手に妊娠・出産してもらえる
(これも1と同様の意味)
(3)体力・筋力がある
はい、どれもY染色体を保有していないとできないです。
生理と射精を同様に扱おうとする男性もいますが、例えば「海外出張と射精する日が当たったらどうしよう」なんて思いませんよね?
女性の場合、出張と生理が同日だとナプキンの準備があるので(特に海外だとそっちで購入しにくい)少し考えます。でも男性はこんなこと考える必要がありません。
妊娠していたら出張すら危ういです。出張先の海外で何かあった場合、保険の問題も絡みます。妊娠は病気ではないので高額になる可能性も否めません。
それ以前に胎児の影響を考えて出張は控えるでしょう。
男性は、そもそもそれを考える必要すらありません。自身は妊娠しないのですから。
(3)に関しても、いよいよ問題視されてきました。
そうです。肉体が男性であるのはとてつもなく有利で、Y染色体を持たずして生まれた女性はどうあがいても不利なのです。
そういう意味で
男性の言う「女っていいよな」…肉体的なことではなく「立場」「制度」に対するズルさを訴えている
女性の言う「男っていいよな」…男性の肉体そのものに対するズルさを訴えている
「どうしようもない」度合いから考えると、残念ながら女性の言い分の方が強く感じられてしまいます。だって女性に生まれてしまったらかなわないことばかりですから。
男性の場合、全部「それは男性の肉体でもやろうと思えば可能ですよね」と言われそうです。
だから男性は不利になるべきだとか、女性は優遇されるべきだとは思っていません。
ですが、上記の状況ですと男性が「生理痛すら羨ましい」と思えない限り、女性そのものに対する「女っていいよな」にはならないのかなと感じてしまいました。