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【英会話】お客様の求めるお菓子はどれ?!伝わる喜びを感じたNYでのできごと

こんにちは。
英語コーチ/翻訳者のMariです。

私は以前、3年半ほどニューヨークに住んでいました。夫の仕事の都合で住み始めたのですが、私も就労許可をとり、いくつか仕事を転々としました。

その仕事のひとつが、マンハッタンの和菓子屋の店員です。

ある日、中国人の女性がやってきて、
「日本のお菓子を食べたことがあって、それがすごくおいしかったんです。ここで同じものを売ってないか探しに来ました」
という旨のことを話されました(もちろん英語で)。
ただ、その方は英語をそれほど流暢に話せるわけではありませんでした。

一応英語で接客しているとはいえ、私もペラペラというほどではなく・・・。

「ニューヨークに住んで、店員もやって、ペラペラじゃないとかそんなことある?」と思われるかもしれませんが、そのころの私は、身振り手振りも交えつつ話したり、その都度調べたりしながら、なんとか乗り切っていたんです。

もちろん、流暢な英語でばっちり接客しているプロフェッショナルな店員さんのほうが多いと思いますが、とにかくそのころの私はそんな感じでした(よく雇ってもらえたなあ・・・)。

つまり、母語が違う上にあまり英会話が得意ではない2人の間のコミュニケーションになったわけです。

そのお客様が求めているのはどのお菓子なのかを突きとめるため、こちらから質問したり、あちらも知っている単語をつないで言い方を変えてくださったりと、2人でつたない英語を使いながら試行錯誤しました。

birdとか、cakeとか言ってるみたいけど、何だろう・・・?

しばらくして、お客様が
Baby chicken! Baby chicken!
と言い出して、それで
「あ、『ひよこ』か!」と気づきました。

あいにく私が働いていたお店では取り扱っていなかったので、その旨をお伝えしました。

お客様は残念そうにしていましたが、それでも2人の間には不思議な連帯感と達成感が生まれて、「あー、あのお菓子、おいしいよね!」とその後も少しおしゃべりしました。

英会話の練習をしたり、実際に英語で話したりしていると、自分の言いたいことをうまく言えなくて、悔しい思いをすることがあります。それは、どんなレベルになっても味わうものだと思います。

そういうときに、私はこのできごとを思い出します。

このときの私とお客様のやり取りは、決して洗練されたものではありませんでした。でも「相手に何かを伝えたい」、「相手の言おうとしていることをなんとかくみ取りたい」という気持ちで、あきらめずに何度も言いかえるという姿勢のおかげで通じあえたと思います。

私たちは「あー、全然英語が口から出てこない!」となったときに、今の自分の実力や知識が足りないからだと悲観しがちです。もちろんそういう面もあるんですが、そこで落ち込んだり、諦めたりする前に、他の言い方ができないか考えて、自分の知っている単語や表現でなんとか伝える工夫をすることも大切です。

「そういう姿勢さえあれば、新しいことを学ばなくてもいい」と思っているわけではありません。やっぱり使える単語や表現を増やすと、聞き取れることも、伝えられることも増えて楽しいですし。それはそれで大切なことです。

でも、英語を使う中でもどかしさを感じたときに、「実力不足だ」、「知識不足だ」とあきらめずに、そこでもうひと踏ん張りする姿勢を忘れないでいたいと思います。

つたない英語でもなんとか通じあえたあの日は、とてもあったかい気持ちになったから。

そうやって通じあうことの中に、コミュニケーション本来の楽しさがあるんじゃないかな、と思います。

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