ネプリ『短歌カフェ1号店』
短歌カフェ1号店に入店しました。
さっそく注文したいと思います。
お店がおすすめしているコーヒーが口に合わなかったらどうしましょう。
居心地も良いし、行きやすい場所にあるから、行きつけのお店にしたいのに、「当店のスペシャルブレンド」だけは好きになれない…。
この店の主役とも言える存在と馴染めない悲しさ。
拒絶されているような寂しさ。
下の句の言い回しにどうしようもない疎外感を感じて印象に残りました。
ひらがなの「あますぎる」が、柔らかながらとんでもない甘さを突きつけてくるように感じます。
粒子が残っていると感じるようなホットココア。
ちょっと粉を入れすぎたのでしょうかね。
「あさのゆうぐれ」とはなんでしょう。
朝の終わりぎわなのかな、と考えました。
午前中というよりは、学校や仕事が始まる前の、まだ個人でいる時間を指しているように思いました。
ココアの粒子というかすかな存在から、さらに不確かな時間を集めるという不思議。
名付けようのない時間に名前をつけている、素敵なお歌だと思いました。
ミルクレープは、クレープ生地と生クリームの多層的なケーキですね。
あれを一枚一枚剥がして食べるのは、なかなか大変です。
「一つずつ答え合わせをする」という主体。
主体の向かいには相手がいるのではないでしょうか。
私とあなたの同じところ、違うところ、似ているところを、一緒にじっくり味わいましょうと誘っているようです。
一枚、また一枚とミルクレープが剥がされるたび、二人の関係性は変わっていきます。
根気強くて少し神経質そうな主体を想像しました。
惹かれるお歌です。
上の句に深く頷いてしまいました。
なんか落ち込むなとか、なんだか思考がマイナスに向かうなという時には、とりあえずお腹を満たしてみるのもひとつの手ですよね。
豪快に口を開けて、もっしゃもっしゃとカツパンを食べる主体を想像しました。
決して強いわけではない。
けれどひとりで立つために何が必要なのかは知っている。
外側からは分からない、主体の柔らかな心が好きだなぁと思いました。
ほかもおいしそうなメニューはありましたが、本日はこれくらいにしておきましょう。
ごちそうさまでした。