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自分の写真の傾向が分かってきた話。
自分の写真の傾向が分かってきた話。
今回この話は仕事として撮る写真とはまた別の、自分の作品としての写真の話だ。
写真を撮り始めた頃、自分が何を撮りたいのかなんて考えたことがなかった。
ただその瞬間に心が動いたものを、ただ無心にシャッターを切っていた。
でも最近になって、ようやく気づいた。
自分が何に惹かれ、どんな視点で、どんなふうに撮っているのかが。
無意識に撮っていたものが、ようやく形を持ち始める
これまで、自分の写真に明確なテーマなんてなかった。
撮りたいものを撮る。心が動くままにシャッターを切る。
それだけで十分だと思っていたし、むしろそのほうが自然だとも感じていた。
だけど、ある日ふと冷静に過去の写真を見返してみたら、意外と一貫性があることに気づいた。
無意識に「好き」だと思っていたものが、すべて繋がっていた。
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自分の写真の傾向を言葉にしてみる
冷静に振り返ると、僕が撮る写真にはいくつかの共通点があった。
静けさを重視する
→ 賑やかなシーンよりも、空気が張り詰めたような静かな瞬間に惹かれる。
まるで時が止まったかのような一枚に、なぜか心が引っかかる。映画的な視点を持つ
→ 映像の中のワンシーンのような雰囲気を求めることが多い。
これはたぶん、ずっと映画が好きだった影響が大きい。感情のざわめきを捉えたい
→ 「感情が表に出た瞬間」ではなく、その直前や直後にある微妙な揺らぎ。
大きく笑う前の、一瞬の沈黙とか。何かを言おうとして、言えなかった瞬間とか。
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撮影前に「音」を準備する
写真を撮る前に、まず場所を決める。
これは今に始まったことではないけど、最近はより意識的になった。
そして、そこに合う音楽を選ぶ。
これが意外と重要で、撮影中もずっと音楽を流しながら撮ることが増えた。
歌詞がある曲はできるだけ避ける。
言葉に引っ張られると、無意識に写真の方向性も決まってしまうから。
代わりに、クラシックやサウンドトラック、アンビエントのような音楽を流す。
そうして、感情が揺れた瞬間にシャッターを切る。
音楽に引き込まれて、ふと心がざわつく。その瞬間が、僕にとっての「撮るべき時」になる。
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写真という曖昧なものが、少しだけ形を持った
ずっとフワフワしていたものが、少しだけ輪郭を持ち始めた。
「自分はこういう写真を撮るんだな」と、初めて言葉にできるようになった。
今までは無意識にやっていたことだけど、言葉にしたことで、それが明確な「方向性」になった。
次に撮る写真のテーマも、少しずつ固まりつつある。
きっとこれからも撮る写真は変わっていく。
でも、こうして少しずつ輪郭を描いていくことが、写真を続ける理由のひとつなのかもしれない。
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