【読書感想】「そして生活はつづく」 星野源
読了日:2017/1/9
携帯電話の料金を払い忘れても、部屋が荒れ放題でも、人付き合いが苦手でも、誰にでも朝日は昇り、何があっても生活はつづいていく。ならば、そんな素晴らしくない日常を、つまらない生活をおもしろがろう。音楽家で俳優の星野源、初めてのエッセイ集。巻末に俳優・きたろうとの文庫版特別対談「く…そして生活はつづく」も収録。
「BOOK」データベースより
逃げ恥でトリコになりました、源さんのエッセイです(^ω^)
好きになる(o^^o)。
ますます好きになってしまう。
なになに?!このいい人感!
この本の概要
何を持って「文才がある」と言うのかはわからないけど、とにかく面白い。
エッセイだから軽く読めるし、時々考えさせられる。下ネタもちょいちょい織り込まれているし、ほっこりもする。
星野源という人
「運動神経悪い芸人」とか、「中学の時いけてない芸人」とか、思春期の頃に強烈なコンプレックスを持ってた人が、そういうぐちゃぐちゃした気持ちを振り切って笑いに昇華させてる姿はすごくかっこいいなと思うんですが、星野源もそのタイプ。
子供の頃は人とうまくなじめなかったし、ちょっといじめられたりもしていたそうです。
星野源自身、色々なことがうまくできなくて、傷付いた経験がたくさんあるからか、人に優しい。
「実はう◯こ漏らしちゃったの」なんてことを、女性に打ち明けられたら一発で惚れてしまう自信がある
ということを本の中で言っていたりするわけです。
不完全さや、みっともないとされることも受け止めてくれる人柄が伝わってきました。
あったかい。
惚れる。
生活するのは難しい
星野源は、生活全般のことをきちんとやるのが苦手だそうです。携帯とか光熱費の請求書がきても、期限までに支払いできないし、掃除や洗濯もできないタイプ。
私も、生活全般のことをきちんとできないタイプなので、すごく共感。
学生時代、私もガス代を払い忘れて、ガスがとまってお湯がでなくなったこともあるし、携帯電話料金も2-3ヵ月遅れが当たり前でした。
「引き落としにすればいいじゃん」というのがきちんと生活できる人の考え。
でも、ダメ人間は、その引き落とし手続きも、書類書くまでに何日もかかる。
「ハンコを探すのがめんどくさい」とか、「通帳どこだっけ?」というところで手が止まるんです。
やっと封をしてカバンに入れても、ポストに投函するまで何日もかかる。
自分もそんなだから、本当にわかる。
源さんの行動パターン。
生活全般をちゃんとして生きるって、生活が苦手な人にとってはものすごく大変なことなんです。
意外といいかも?生活下手なパートナー
でも、私はときどき考えるんです。
きちんと生活できる人は、きちんとしてないことにイライラします。そういう人にとって、星野源や私みたいなのが配偶者だと、ホントにイライラすると思います。
家庭的で生活能力が高いきちんとした人は、パートナーとしてステキに見えるのかもしれません。
でもきちんとしてる分、一緒に生活をすると、その「きちんと」を相手にも求めます。(すべての人がそうではありませんが。)
それに対して、生活下手な人はどうでしょう?
そもそもきちんと生活できていないので、相手には「きちんと」を求めません。だって、自分ができてないんだもの。
「きちんと」センサーの感度がデフォルトで低いのです。
そういう意味では、婚活市場では不人気になりがちな、私のような生活苦手女性のほうが、自分もちゃんとしてない分、亭主にも優しくできて、意外とハッピーに暮らせるかもしれません。
(←という素晴らしいまでの自己弁護www)
少なくとも我が家は、夫婦ともども生活上手ではないので、失敗に寛容でいてくれるのがとてもありがたいな、と思っています。
星野源好きな方はぜひぜひ読んでみてください。もっと好きになっちゃいますよ。