わたし流カニューレバンドの作り方②〜面会中編〜
今回は、面会中にできる作業について。
以前にも書いたが、私は日中できる限り娘の面会に来ているので、夜帰宅してからカニューレバンドを一から作るのは体力的に到底無理で…。
そこで、面会中にある程度のところまでバンド作りをしようと考えた。
面会中に作るということは、作業できるスペースは狭く、道具も全部持っていくことは不可能。ましてやミシンなんか担いで行けるはずがなく…w そんな中で何とかやりくりして作らなければならないのだ。
前回からの繰り返しになるが、そのような理由で私のバンドの作り方はお裁縫のイロハを無視したハチャメチャな作り方なので、そこだけはご注意を…!
前回までの記事についてはこちらを参照ください。
はじめに:生地について
生地は最初はダブルガーゼを使っていたがスムースニットに変えた。スムースニットのメリットとデメリットを私なりに挙げると
メリット
・ダブルガーゼより柔らかい
・皮膚が擦れて赤くなるのを軽減できる
・生地を切っても端がほつれない
・乾燥機に入れてもシワになりにくい
デメリット
・汗っかきの子は蒸れる
・手芸屋にあまり可愛い生地が売っていない(私は楽天で買った)
といったところだ。
うちの娘は汗をかけない体質だ。なので、生地さえ手に入れば実質デメリットがない、ということになる。
スムースニットに変えたのは一種の賭けだったが(生地を買うのも勇気いりませんか?少し買うにしてもけっこうな面積になるので…w)、娘の場合は変えて良かった。(まぁそのかわりダブルガーゼの生地が大量に余っているんですけどねっ!)
持ち物と手順
作業をするにあたり、面会に最低限の道具を持って行かなければならない。スペースが狭いから本当に最低限。
生地 マジックテープ 型紙 カッティングボード 30cm定規 ロータリーカッター はさみ マスキングテープ 水性ペンor濃い鉛筆 フリクションの蛍光ペン 手芸用ボンド 伸び止めテープ ミニヘアアイロン
って、何だかんだ結構多いなぁ…
面会中にできる作業についての手順は以下の通り。
①生地に印を付ける
②生地を切る
③上下を折り、伸び止めテープを貼る
④左右を折り、余分な部分を切る
⑤マジックテープを仮留めする
これについて詳しくまとめていく。
①生地に印を付ける
前回の記事で作った型紙を使用する。
ひと回り大きく切った生地を用意するが、このときによく伸びる方向がヨコになるように切る。伸びない方向をヨコにしてしまうと、洗濯すると縮むのだ。なんと1cmも!(下の写真参照)何故かは分からない…詳しい人いたらぜひご教示ください…!
この2本は一緒につくったものだ。上の黄色い生地は、伸びる方向をタテに。下は、伸びる方向をヨコにしている。ね、違うでしょ。こんなに違うんじゃ困っちゃうよー。
ってことで、伸びる方向をヨコに。
生地の上に型紙を置き、手で押さえながらフリクションの蛍光ペンで角と真ん中の合計6カ所くらいに軽く印を付ける。
そのとき、生地と型紙にマスキングテープを貼るとズレなくていい。(私は面倒だからやらなくなった…)←というか、多少ズレてもこの段階なら全く問題ない!!
最近の私↓
手で押さえるだけ(・∀・)
②生地を切る
先程生地に付けた印の内側に定規を当てて、ロータリーカッターでサクッと切る。(カッターマットを敷くのをお忘れなく…!)
切ったのがこれ↓
切れ端がほつれてない…!素敵!
③上下を折り、伸び止めテープを貼る
②で切った布を上下からそれぞれ真ん中らへんまで折る。多少ズレてても大丈夫。
ヘアアイロンで癖をつけておく。
これで広げても大丈夫。
次は伸び止めテープだ。
伸び止めテープは、スムースニットのような伸びる生地を使うのであれば必須だと思う。
特にカニューレバンドという命綱のようなものを作るのならなおさらだ。
私は、普通地平テープ15mm幅のものを使っている。アイロンで接着できるので便利。
このテープを、切れ目を隠すようにして出来るだけ布の端まで付くように二本置く。
そして、ヘアアイロンで接着する。
テープが布の端から多少出るのは気にしない。後で切る!
④左右を折る
今度は左右からそれぞれ真ん中まで折るのだが、このときに5mmほど重なるようにする。型紙の線を参考に折り、ヘアアイロンで癖をつけておく。
癖をつけたら、カニューレバンドの両端から1.5㎝のところに印を付ける。
そして印から反対側の印までが首の周りの長さ(前回の記事参照:娘の場合14㎝)になるようにして、真ん中の重なっている部分を調節し、余分な部分を切る。
切った後に再度、首回りの長さと合っているかを確認しておく。
ズレないようにマスキングテープなどで真ん中を軽く留めておいてもよい。
⑤マジックテープを仮留めする
マジックテープは、クラレのマジロック®︎という商品を使っている。
マジロックはフック(オス)側がプラスチックで、硬くなく痛くない!
ループ(メス)側も厚みが少ない。
何よりオスメスを貼り付けたときに、横からの引っ張る力に強い。
まさにカニューレバンドを作るのにぴったり!なものだと思う。
※似たような素材として、トーカイに売っている「面ファスナー ソフトシート」もオススメです!こちらはもっと薄手で、ミシンで縫うのも楽チン。
このマジロックのフック側を長さ6㎝、幅0.7㎝程度に切り、片方の先端を尖らせるように切る。
ループ側は長さ5㎝、幅1㎝に切り、角を丸く切る。
ループ側をカニューレバンドの端から1.5㎝のところに置き、端に近いほうを抑えながら裏側に手芸用ボンドをほんの少し付け、仮留めする。端に近いほうから1㎝はボンドを付けないようにする。
反対側も同じように仮留めする。
ここまでが面会中にできることで、これ以降は帰宅後にミシンで縫って仕上げる。
※最後に
この記事を書き終える前に、なんとさらに大幅モデルチェンジをしてしまった。途中で書くのをやめようかと何度も思ったが、とりあえず備忘録のつもりで残すことにした。モデルチェンジしてさらにシンプルに(そして薄手)にしたので、そちらはまたまとめようと思う。
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