音信不通の男とマッチングアプリで再会した
私は、マッチングアプリは「with」が最強だと思っている。
初めに言っておくが、私はwithの回し者でも、メンタリストDaiGoの信者でもない。
純粋に「withすごくない!?」と驚愕した出来事があったので共有したい。話は1年前に遡る。
昨年の9月頃、転職をしたばかりの私は、空前絶後の働き方改革を起こし、平日の夜を持て余した。
ずっと仕事が多忙を極めていたため、彼氏を蔑ろにしまくるお付き合いしか、していなかった私は
「この仕事が落ち着いているタイミングで婚活しないで、いつするんだ?今でしょ!」となり、夜な夜な合コンと、合コンで知り合った男性とデートを繰り返すこととなった。
9月〜12月の間で80人の男性と会うことになるのだが、
私はその中に「この人しかいないわ!」と思うくらい、好きになった人がいた。
彼は、私の友達界隈では通称「イヤホン」と呼ばれている人だ。
メーカーでイヤホンを開発しており、自慢げに高級なイヤホンを見せてくれたり、
「人の耳を見たら、合うイヤホンが分かる」とドヤっており、終始女性陣をドン引きの渦に陥れていた。
相手の反応を気にせず、好きなものを堂々と発信する姿に、私はこの人面白いなあ、と好感を持った。
母性が爆発した私は、イヤホンに対しての質問を繰り返していた。
彼はものすごく早口で、頭の回転が速かった。
私はウルトラスーパー早口な女なので (モテないので、最近ゆっくり話すようにしている)、
同じく早口の男性に会うと安心して話すことができる。
何かの話で、ソーラン節の話になった。
「私、普通のは踊ったことないけど、よさこいソーランなら踊ったことあるよ」
そういった私に、イヤホンは、
「よさこいソーランって何?知らない」
と不思議そうに言った。
「普通のよりちょっとロック調だよ」
と私が返すと、
「へー、どういうリフから始まるの?」
と聞かれた。
リフという聞き方の時点でクセが強いが、イヤホンはバンドマンでもある。
「どういうリフかは忘れたけど、
みんなヘドバンしながら始まるよ」
と、私が適当な嘘をついてあしらうと、
彼は、こう言ったのだ。
「それ、どっこいしょ!じゃなくて、
Do it show!なんじゃない?」
私はその瞬間、「好き!!!!!」となったのである。
この人だ!この人しかいない!
こんなクレイジーで面白い人、絶対いない!
私は完全に彼に恋に落ちた。
その日のうちに彼の家に行き、事を済ませた。
一応弁明しておくと、私は基本鉄のパンツスタイルのため、合コンで持ち帰られるのは人生で初めての出来事だった。
予想外の展開ゆえに、ものすごくボロボロの安いパンツを履いていたのだが、この話は長くなるので、またnoteに書かせていただきたい。
あの日の苦しみが苦いレモンとなり、私のパンツ事情を大きく揺るがしている。
パンツを1軍、2軍、3軍ときちんと、仕分けるようになったのも、この日が契機となっている。
イヤホンは2回目のアポをドタキャンしたあと、音信不通になった。
ああ、これ普通にやり捨てられたんだ……と私は絶賛病み期に突入し、
改めて「鉄のパンツ」を固く誓うことになる。
さて、この話は「withすごくない!?」から始まった話なので、ソーラン節も鉄のパンツもどうでもよい、ここからが本題だ。
音信不通になったイヤホンを忘れるため、マッチングアプリの活動を始めた私は、
「For you」というおすすめの男性を表示してくれるトップ画面で、
なんと、イヤホンにそっくりな男性を見つけたのである。
共通点20個、と明るい表示がされていた。
私は1度アプリから離れ、速攻でGoogle先生に「with アプリ 足跡つけない方法」と教えを乞うことにした。
先生の優しい解説をもって私は、
自分の足あとを消して、彼のプロフィールを開いた。
頼む、他人の空似であってくれ!と祈りながら。
プロフィールに、
「メーカーでイヤホンを開発している●●です」
と出てきた瞬間に私は、うわぁぁぁあぁあと声をあげそうになった。
昼休みの会社のトイレだったので、何とか平静を保った。
しかも24時間オンライン!
私のLINE1週間無視しといて!
私には土曜しか無理、と言っていた彼が、
「平日夜でも時間取りやすいと思います」
と書いていたことに、はらわた煮えくり返った。
「初めまして!初めて会った気がしません!」
と書いて、メッセージ付きいいね送ったろうか!!
私は半ギレでそう思ったが、実際はそうはしなかった。
当時はそれでもやはり好きで仕方なくて、結局半年以上引きずることとなった。
今なら、メッセージ付きいいねを送って通報したれよ!と思うのだが、結局好きな男の前で、女は、無力である。
結局どんな男性と会っても、どっこいしょ!より笑えることはなく、メソメソとイヤホンに会いたいと思いつづけていた。
その当時は、ヨガ教室に通い始めていた頃で、
最後のシャヴァーサナ(仰向けで横たわる最後のポーズ)をするたびに、イヤホンのことを思い出して死にたい気持ちになっていた。
しかし、半年後くらいに、何にも考えずにシャヴァーサナを終えたときがあった。
そのとき、初めて、ついにイヤホン乗り越えた!と思った。
失恋に効くのは、新しい恋とかいうけど、結局ヨガじゃんね、と思った記憶がある。
無心になれるし、健康にもいいし、メリットしかないよ。ありがとうヨガ。
そうしてヨガによって、イヤホンを乗り越えたあと、私は思った。
「withすごくない!?」
私は3ヶ月で80人の男性と会った。
けど、たった1人しか好感を持てなかった。
その1人を、withは提案してきたのだ。
すごい。高機能すぎるよ。
メンタリストDaiGo、リスペクトだよ。
ちなみに、当時はイヤホンのことが好きすぎて、LINEをブロックされているかどうかも確認できなかった。
前回、振られた男にLINEをブロックされたタイミングで、1年越しに確認したら、見事にブロックされていて、地味に凹んだ。
なかなか人を好きにならない私だが、
昨年も今年も、好きだった男にLINEブロックされているのは、さすがに自分の男を見る目の無さに、辟易してしまう。
昨年のイヤホンの方は、日程を決めていただけで、
詳細は決めていなかったのだが、
今年は、日程も店も決めてブロックされたので、罪は重い。もう恋愛としての好意は1ミリもなかったので、アプリで通報させていただきました。
好みのタイプを、的確にサジェストしてくれるマッチングアプリwith。今後もおすすめしていきたい。
※結果的には、LINEをブロックするようなクズもいるということですので、お気をつけください。