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シュトヘル(著:伊藤悠)【どの本を持っていくか決めてるのですか?「マンガ感想文だ」いけませんぞ!】

モンゴル帝国に滅ぼされた国のひとつ。
西夏。

チベット系タングート民族の国家。
宋王朝から中国北西部に自立し、一時期は宋、遼、との間で、
絶妙のバランスを維持して繁栄した。
しかしながらモンゴル出現と共に、その国は業火の中へ消えた。

そんな舞台で、
現代日本から800年前に、
タマシイムトラベルしちゃった青年が冒険する話。

さて現代日本で、グルグル目をした女子高生と知り合う主人公。

***

しかしとある夢を見て、その中で同じグルグル目をした少年と知り合う。

しかし、戻ってくるととグルグル目の彼女はいなくなってしまい、
さらに少年の語る西夏文字というのが、この世から消滅していた。

***

そのため、再び夢に堕ちて、
あの不思議な瞳の少年を探し出す。

****

少年ユルールはとある遊牧部族と西夏の貴婦人との間に生まれた子。
西夏の辞典を持ち出して、後世にこの国の記録を残さんと逃亡の旅に出る。

大ハーンは西夏の辞典を回収せよとの命を出す。

少年の兄。
とある遊牧部族はモンゴルに服属し、忠誠を示さなければ族滅あるのみ。

大ハーンの命を受け、一族の命運を賭して、弟を追う。


そして西夏軍の生き残りである女戦士シュトヘル。
モンゴルと戦うために蘇生した無敵の戦士。

***

主人公(現代高校生男子だよ)はなぜか、
シュトヘルになっていた。
少年を守り戦いつつ、逃走の旅を続ける一行。
どうにかして少年を守りたい!

だって少年はグルグル目だったから!
どうしたって気になるんだ!

出てくる脇役たちは、金王朝の将軍。
金は滅亡寸前だがまだモンゴルに抵抗している強国の将軍。

異端として滅ぼされたキリスト教信仰の一派の生き残りの女性。
大ハーンの力で、故郷に復讐せんと陰謀を巡らす。

暗躍するイスラム商人。濃い。

そんなこんなでバトルロワイヤルを戦いながら、
旅を続けていく。

あの、あの、最後まで読んでないですが、
紹介してもよかですか?

***

この先生は絵柄が非常に特徴的で、
ぐるぐる目玉をよく描きます。

またこういう時代、舞台を選んでくれたのが非常に興味深い。
初期短編集、歌扇も紹介しておきます。
読み切りバトルマンガ集だけど。

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