花物語(原作:西尾維新;2014年:化物語シリーズ)【アニメ紹介はみんな時間が解決してくれる。そう熱くなるなよ。神原選手】
西尾維新先生の化物語シリーズは、原作もアニメもやたらと長い。
もちろんアニメは原作より短くて、途中で終わってる感じだけど。
長いシリーズでよくあるのが、
前の方を観てないと、最新話の話がわからん。
というやつ。
この問題を解決するため、
1、まったく違う世界観でやるガンダムアナザー方式。
2、前日譚でやるフェイトゼロ方式。
3、そもそも物語自体を一話完結方式にする名探偵コナン方式。
4、それから、比較的独立傾向の強い話をやるスピンオフ外伝方式。
なので予備知識がなくてもついていけるという、
そう、その最後の路線を取っているのが、
この花物語。
ここら辺とあと少し先まではアニメ化されてるので、
今回はアニメ枠で紹介しましょう。
さて、この「花物語」の最大の特徴は、上で書いたように、
これ以前のシリーズを観てなくても、
割とついていけるという独立性の高さです。
サブヒロインのひとり、神原さんが主役なんですね。
メインストーリーの登場人物は、渋いわき役くらいでしか出てきません。
あの人は誰だったんだろう?
こう疑問を抱くくらいでも、特に困らずに物語は消化できます。
そういうの、イイですよね。
時間のない現代人には長大なシリーズを。
いきなり追いかけるのは難しい。
まずパイロット版を観たいと感じるもの。
それを観て、良さそうであれば、全編を観ようじゃないかっていうね。
まあ本編第1話の戦場ヶ原さんの話だけ観るというのも、
パイロットとしては、ありなんだけど、
ただ「化物語」の最初の方って、
個人的にはフツーのアニメ。
そこまで心に響かない気がする。
心に響くのは中盤以降の話で。
この神原さんの話はいわば、中盤から入れる裏口で、
しかもいきなり、心に響く作品となっている。
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西尾維新先生は言葉の力で殴りつけて、
心をうるうるっとさせてしまう、
言葉の格闘家なんだ。
そういうの、シリーズの最初の方では出てこないんだ。
(と私は思ってる)
でもこの「花物語」は、独立性が高いから、
予備知識なしで観てもなんとかなるし、
(そうでもないか?)
そして「言葉の力」で殴りにもくる。
誰も困ってないからだ。
傍から見ればどうしようもなく不幸な奴でも、
本人は幸福だと思っている。
そんな奴をつかまえて、
違う、お前は不幸なんだ、と教えてやるのか?
そんなのはバカげてる。
君なら、どうする?
本物のフィクションは、リアルよりもリアルだ。
私たちが現実で、苦しむとき、
フィクションはその処方箋を作っている。
同じ場面に出くわすことは、長い人生ではないだろう。
しかし、
あり得たかもしれない理想の人生では、
きっとヒーローやヒロインみたいな選択肢をするのだ。
もし、それができるなら、
私たちはこの世界がどんなに残酷でも、
さも当たり前のように愛せるだろう。
それがフィクションの力なんだ。
いや、でも神原さんが「猿の手」の持ち主だったということが、
分かりやすく語られてはいないのか?
そこだけなんだよな。
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