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イタリアでの正統な栗の食べ方-穴あきフライパン
【イタリアでの正統な栗の食べ方】
…なんてあるわけはないのですが、やはりイタリアで栗と言えば、自分で拾った栗を、焼き栗、それも暖炉で炒るのを正統としたいと思います。
まず栗は、(当たり前ですが)栗の木のある山に行ってその辺に落ちているのを拾います。日本のように、栗の木を管理している農園等があるわけではなく、その辺の山で、イノシシやリスやキツネの生存競争に参加して、大きな、虫食いの無い栗を探して拾います。
日本の場合は、さらに猿やクマと言う手ごわい競争相手がいますが、イタリアには猿はいないし、クマもごく一部の山にいるだけです。
でも、猿やクマにそっくりなホモサピエンスの競争相手はたくさんいるので、気合いを入れて探すこと。
話がそれますが、イタリアの山を散歩していると結構色々な動物に出会います。鹿(うちのワンコが鹿を見つけると、追いかけて15分以上は帰ってきません。かわいそうな鹿)イノシシ(見つけたら速攻でワンコをリードにつなぎ、怖いので見ないふりをすると、向こうも私たちが怖いのか、慌てて逃げて行きます)ウサギ、キツネ、一度サルデニア島の山深くで巨大な豚に出会った時はすごく驚いたけど、向こうはこちらを見ないふりをしていました。
閑話休題
家に帰ったら、戦勝品をテーブルに広げ、一つずつ、虫食いがないかを確認しながら、ナイフで切り目を入れます。
ここで、栗用フライパンの登場。
イタリアには、写真のように、穴の開いた栗用フライパンがあります。もしかしたら、日本にもあるのかもしれないけど、私はイタリアに来てから初めて見ました。
このプライパンの上に栗を適量並べて、火の上で炒ります。
もし暖炉があれば最高、ない場合はガスの火の上でも使えないことはありませんが、栗を焼いた後、ガス台掃除の時間が20分は必要です。
イタリア式正統焼き栗は、やはり暖炉で。熾火の上で20分ほど、時々穴あきフライパンをゆすりながら鬼皮の一部が焦げてしまうくらい炒ります。
そして焼きたてを、まだ熱いうちにいただきます。
家族や友人たちとワイワイ食べていると、あっという間に焼き栗が皮の山に化け、その皮をまた暖炉に放り込み燃え上がる火を見ると、はい、小確幸。
暖炉で焼く、旬の栗。甘くて本当においしんですよね。