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美味しいコーヒーをのむ哲学のDESIGN
by カワムラジオ
すべての物事には、それに至る4つの過程があります。20世紀のフランスの哲学者ガストン・バシュラールはそれを火・水・風・土の4つの象徴で語ることが出来ると述べています。
宇宙の根元は何か?という問に対して、古代ギリシャでは火・水・風・土の4つであると考えました。この考え方は18世紀の中世ヨーロッパの時代まで信じられていました。
17世紀に化学者ボイルが発表した著書”懐疑的な化学者The Sceptical Chymist"により、その考え方は否定されましたが、ユング、バシュラールらは、人間の行動心理においては、むしろ正確であり、有用であるという研究を発表しています。
この火・水・風・土は時代の中でシンボル化され、様々な場所で見ることが出来ます。たとえば、トランプのマーク、クラブ・ハート・スペード・ダイヤはいい例です。
昔は、火は木を燃やすことで現れることから、木を火の象徴としました。これがクラブです。ハートは水の象徴です。まわりを溶かす受容の象徴です。スペードは剣です。剣は風を表わし、論理性の象徴とされました。ダイヤは鉱物であり、土の象徴です。
バシュラールの考えは、物事を実現する過程はすべて、これらの火・水・風・土の4つのシンボルのイメージにあてはめて考えることが出来るというものです。
では、珈琲を例に考えてみましょう。トランプの例がでたので、トランプのマークと一緒に行動をみてみます。
火のイメージ クラブ♣/idea=今日、珈琲をのむのはどうだろうか?
水のイメージ ハート♥/heart=美味しい珈琲とおしゃれな時間を楽しみたい
風のイメージ スペード♠/think=隣駅にある自家焙煎のお店を選ぶことにしよう
土のイメージ ダイヤ♦/work=お金を払って、美味しい珈琲をいただく
こういった感じです。プランや行動を自己分析する上でも、考え方をこの4つに分けてまとめるのは有効的です。
さて、もし、店員さんに「おかわりはいかがですか?」と聞かれたら、どのカードを使えばよいのでしょう?
答えは4つすべてです。ある一つの出来事は、必ず4つの成分が混ざって出来ています。
一杯の美味しい珈琲には、クラブ♣ハート♥スペード♠ダイヤ♦の4つの成分が入っています。
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