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╲気持ち早めの/ヴァルコネ海水浴!!

夏のある日。 グリフィーヌが、 「占いをしたんだけど、明日はきっと晴れるわ! ……多分、うん、きっと……?」 と語尾を濁しながら天気予報をしたその日。 「くう~!暑いですねえ! ヘル、向こうまで泳ぎましょうよ! 浮き輪使っていいですから」 「だから泳げるって言ってるじゃない……あ、ちょっと待ちなさい!」 陽光が燦燦と降り注ぐ砂浜、キラキラと絶え間なく光る海原、冷やっこいかき氷、高く上がったビーチボール……夏の風物詩が全て詰まったこの場所。 海である。 スクルド達はつかの間の

    • ヴァルコネ大運動会〜ちったぁルールを守れ〜

      「100m走は波乱の展開でしたが、気を取り直して次の種目に参りましょう!」 「種目は二人三脚よ。足はバンドで繋ぎなさい、外れたら失格よ。パートナーを探すにあたって種族の制限はないわ……好きに組みなさい」 100m走によって観客の熱気が高まった広場に、スクルドとヘルの声が響く。次の種目は二人三脚、パートナーとの息をどう合わせるかが重要となる競技だ。スタート前の選択が勝敗を決する可能性もある。 「では、選手の紹介に参りましょう!」 スクルドの元気な声と共に、選手たちが入場する。

      • ヴァルコネ大運動会〜ちったぁルールを守れ〜

        夏も近づいたある日の事。ニダベリ国郊外の大きく開けた土地に、種族を問わず沢山の人々が集まっていた。皆一様に気分が高まっており、期待に目を輝かせている。 「さあ!始まりました!第一回そして最終回!『世界最強は誰だ!?運動会』実況は私スクルドと!」 「……ヘルよ……なんであたしがこんなこと」 マイクを通した2人の音声が響く。本日は種族間での交流を深める為のイベント、「運動会」だ。 「そもそも何で交流を深める行事が運動会なのよ。冥府に帰りた……」 「ああっ!ヘル見てください!ほら1

        • 3周年だよ!ヴァルキリー集合!

          天界の中でも、最もうららかな日が降り注ぐと噂の丘。以前アマテラス、タマモ、マーニが惰眠を貪った場所よりもさらに明るいこの場所は、ピクニックを楽しむ天界の住人で常に賑わっている。その一画にて、立派な羽を携えた者たちが、バスケットに入った手軽な食事を囲み談笑していた。 「ええ~コホン!あ~っとお、今日は『第一回ヴァルキリーやら何やらの会』に参加してくれてさんきゅー!」 鴉の濡れ羽色の羽を大きく広げたムニンがジョッキを掲げ、大音声で「乾杯!」と叫ぶ。 今日ここに集ったのは、ヴァルキ